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ダッソー、武漢の大規模仮設病棟の換気シミュレーションなどに貢献CAEニュース

ダッソー・システムズは、中国の中南建築設計院(CSADI)と協力し、武漢市に設置された雷神山医院の換気システム内でウイルスが拡散する様子などをシミュレーションし、無計画な換気による汚染リスクを防止する取り組みを支援した。

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 ダッソー・システムズは2020年4月8日、戦略パートナーである中国の中南建築設計院(CSADI)と協力し、武漢市(中国・湖北省)に設置された雷神山医院の換気システム内でウイルスが拡散する様子などをシミュレーションし、無計画な換気による汚染リスクを防止する取り組みを支援したことを発表した。

 この取り組みはダッソー・システムズの新戦略「From Things to Life(モノからヒトまで)」に基づくもので、同社のクラウド基盤「3DEXPERIENCEプラットフォーム」のシミュレーション機能が活用されたという。

 雷神山医院は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)などの感染症患者を収容する中国最大規模の仮設病棟群として、わずか14日間という短工期で建造されたことで知られる。設計を担当したCSADIは、近隣環境への汚染防止を考慮することが極めて重要だと考え、特に院内の交差感染と、病院が位置する街区、人、環境への影響を最小限に抑えることを重視。その実現のため、ダッソー・システムズと協力し、換気システムや周辺環境への影響などをシミュレーションした。

「SIMULIA XFlow」によるシミュレーションの様子
「SIMULIA XFlow」によるシミュレーションの様子 ※出典:ダッソー・システムズ [クリックで拡大]

 ダッソー・システムズはCSADIに対して、流体解析ソフトウェア「SIMULIA XFlow」を無償提供。CSADI はSIMULIA XFlowを用いて、院内の空気分布概要をシミュレーションし、病室内のウィルスに汚染された空気を安全に排出する最適な方法を導き出した。また、SIMULIA XFlowは外部に排出された物質が周辺環境に及ぼす影響をシミュレーションできるため、「仮設病棟の設計や立地選定などにも役立つ」(CSADI)としている。

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