クリアファイルが新型コロナ対策用フェイスシールドに、3Dデータ無償公開:3Dプリンタニュース
大阪大学大学院医学系研究科の特任教授である中島清一氏と招へい教員の室崎修氏らは、メガネフレームメーカーのシャルマンとの産学連携により、一般的なクリアファイルをシールドとして使用する安価なフェイスシールドの開発に成功したと発表した。
大阪大学大学院医学系研究科の特任教授である中島清一氏と、招へい教員の室崎修氏(次世代内視鏡治療学共同研究講座)らは2020年4月3日、メガネフレームメーカーのシャルマン(福井県鯖江市)との産学連携により、一般的なクリアファイルをシールドとして使用する安価なフェイスシールドの開発に成功したと発表した。
シャルマンの協力を得て設計したフレーム部の3Dデータは、研究プロジェクト(プロジェクトENGINE)のWebサイト上で無償公開し、3Dプリンタを用いて、世界中どこでも簡単にフェイスシールドを作成できるよう支援する。現在、「スタンダードタイプ」「スモールタイプ」「簡易版クリップ脱着式」の3種類の3Dプリンタ用データ(STLファイル)が公開されている。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大による医療危機、医療現場における防護具不足などの状況を受け、同研究グループは「現地にある、ありふれたものを材料に、近年安く性能が良くなった3Dプリンタで印刷できるようにすれば、現地で簡単に調達、製作できるようになり、地球規模での課題解決につながる」(リリース原文)と考え、急きょシャルマンと連携し、開発に取り組んだという。
シャルマンの豊富なフレーム造形技術と経験、どこにでもあるクリアファイルをシールドに転用するというユニークなアイデアを融合し、大阪大学のバーチャルエンジニアリング技術を駆使することで、着想からわずか3日間という短期間での開発に成功したとしている。
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