オートデスク、PTCが新型コロナ対策で3D/AR技術を期間限定で無償提供:メカ設計ニュース
製造業向けにITソリューションなどを提供するオートデスクとPTCが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策の一環として、期間限定で主要ツールの無償提供を開始している。
製造業向けにITソリューションなどを提供するツールベンダーが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策の一環として、期間限定で主要ツールの無償提供を開始している。
主要クラウドコラボレーション製品の一部を提供
オートデスクは2020年3月30日、COVID-19の影響を鑑み、主要なクラウドコラボレーション製品の一部を対象に、特別な拡張アクセスプログラムを提供することを発表した。同プログラムは困難が増す仕事環境において、業務に柔軟に対応できるツールを提供するもので、利用者は同社の一部製品とサービスを同年5月31日まで無償利用できる。
対象となる製品およびサービスは、「BIM 360 Docs」「BIM 360 Design」「Fusion 360」「Fusion Team」「AutoCAD Web/Mobile」「Shotgun」で、いずれも商用利用が可能だ。利用者はAutodesk.comにアクセスし、同社製品の無償体験版の利用登録を行う際と同じ手順で、拡張アクセスプログラムを利用できる。なお、同社は利用者にいち早く同プログラムを提供すべく、既存の無償体験版提供の仕組みを活用することにしたとしている。また、同プログラムの内容についても引き続き拡張を検討していくとしている。
AR技術活用のリモートアシスタント製品を提供
同じくPTCは3月30日、主力製品であるリモートアシスタント製品「Vuforia Chalk」を、遠隔管理が必要なあらゆる企業を対象に、同年6月30日までの期間、無償提供するとし、日本国内でも同様の支援を開始することを発表した。COVID-19の感染拡大の影響を受け、リモートでの働き方に適応することが急務となっている。これを受け、同社では顧客や現場の作業員と連携し、遠隔での管理業務を支援するVuforia Chalkの技術を無償提供することを決定し、企業の生産性向上を支援する。
Vuforia Chalkは、産業向けAR(拡張現実)技術を活用したリモートアシスタント製品で、遠隔地にいる顧客や現場作業員に対して、機器/装置の操作やメンテナンス、修理業務などの作業指示を直感的に行うことができる。
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