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WHILLが電動車いすの月額レンタルサービス開始、高齢者の近距離移動促進を狙うモビリティサービス

WHILLは2021年4月8日、介護保険制度を使わない近距離モビリティ「WHILL Model C2」の月額レンタルサービス、「WHILLレンタル」を開始すると発表した。介護保険未利用者だが歩行に課題を抱える高齢者のニーズを幅広く取り込む狙いがある。

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 WHILLは2021年4月8日、介護保険制度を使わない近距離モビリティ「WHILL Model C2(ウィル モデル シーツー)」の月額レンタルサービス、「WHILLレンタル」を開始すると発表した。介護保険未利用者だが歩行に課題を抱える高齢者のニーズを幅広く取り込む狙い。レンタル料金は月額1万4800円。


「WHILL Model C2」の月額レンタルサービスを開始*出典:WHILL[クリックして拡大]

直接WHILLにサービス申し込み

 WHILLレンタルでは、利用希望者が電話やWebでWHILLに直接サービス開始を申し込む。商品配送はWHILLの専門スタッフが担当する。配達後、利用者は使用方法についてレクチャーを受けて、その後、すぐにWHILL Model C2を使用できる。

 機器修理や返却は担当の窓口に電話すればすぐに対応する。専門スタッフによる電話サポートサービスの他、専用の保険サービスも提供する。メーカーであるWHILLと利用希望者が直接やりとりを行うため、迅速かつリーズナブルなサービス提供が可能になった。


メーカーであるWHILLと利用者が直接やりとりを行うD2C型サービス*出典:WHILL[クリックして拡大]

 利用者のターゲットとしては歩行に課題感を抱える高齢者を想定する。買い物などの外出時にタクシーやバスを代替する近距離移動手段や、免許返納後の移動手段としてのニーズを見込む。

 これまでにも電動車いすのレンタルサービスは存在したが、福祉用具扱いで介護保険制度をレンタルするという方式が一般的だった。ただ、WHILLは政府統計を参考に、国内の高齢者層で歩行に課題感を抱える人は、全体の3分の1に当たる約1000万人に上ると推定し、介護保険利用者数を大きく上回ると指摘する。

 歩行困難な高齢者は健康被害が生じやすい。日本老年医学会も日常生活であまり動かない高齢者ほどフレイル(虚弱状態)の危険性が高まると警告している。電動車いすはこうした課題を解消して、高齢者の外出を促進し、QOL(クオリティーオブライフ)向上を実現する可能性がある。


高齢者の健康被害発生を防止する上で電動車いすは貢献し得る*出典:WHILL[クリックして拡大]

 今後の展望についてWHILL 代表取締役社長 CEOの杉江理氏は「遠距離や中距離移動の場合はタクシーやバスといった移動手段があるが、買い物や図書館に行くなど近距離移動で気軽に使えるサービスは少ない。当社の電動車いすを活用することで、高齢者の生活を支えたい。また、こうした高齢者の困りごとは国内だけでなく、世界全体の共通課題でもある。国外でもサービスを展開していきたい」と語った。


WHILL Model C2の外観*出典:WHILL[クリックして拡大]

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