シーメンスヘルスケアが災害医療向け車両を開発、コロナ禍の発熱外来にも役立つ:医療機器ニュース(2/2 ページ)
シーメンスヘルスケアと医療法人の伯鳳会グループが共同開発した災害医療、発熱外来、健診、往診、巡回診療向けのアドバンストモビリティソリューション「Medical-ConneX(メディカル・コネクス)」について説明。1号機は、伯鳳会グループ傘下の東京曳舟病院に納入され、主に東京DMATと連携した災害医療向けに活用される計画だ。
フェリーとの組み合わせで病院船の代替も
伯鳳会グループは、関西を中心に10カ所の病院を展開する中堅の医療グループだ。救急災害医療にも注力しており、特に東京曳舟病院は、前身の白髭橋病院の時代から東京DMATやAMAT(All Japan Hospital Medical Assistance Team)と連携した活動で知られている。伯鳳会グループ 理事長の古城資久氏は「医療機能の損なわれた被災地で救命率を上げるためには、トレーラートラック型診療所およびその電源車の導入が必要と考えた。これらが全国の要所に配備されれば、特に山間部やへき地での被災現場で大きな力になるのではないか」と強調する。
東京曳舟病院 病院長であり、国内外で多数の災害医療現場に携わってきた山本保博氏は「世界の主要都市の中でも、東京、横浜を中心とする首都圏の災害リスク指数は突出して高く、Medical-ConneXのようなモビリティソリューションは災害時の医療救護所として大いに役立つだろう」と述べる。
また、Medical-ConneXをテントと併用することで、コロナ禍における仮設医療やワクチン接種センターとしても利用可能だという。「ポストコロナで求められる感染症医療体制の1つに『仮設医療・療養施設の展開を迅速に』というのがあり、Medical-ConneXはそのために役立てられる。さらに、フェリーと複数台のMedical-ConneXを組み合わせることで病院船の役割を果たすこともできる」(山本氏)としている
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