ハイブリッド手術室を救急災害医療に応用、シーメンスヘルスケアと東京曳舟病院:医療機器ニュース
伯鳳会グループとシーメンスヘルスケアは、救急災害医療を中心とした医療機器の運用およびサービスに関するパートナーシップを締結した。救急災害医療のための「ハイブリッドER」を東京曳舟病院にて展開・運用する。
伯鳳会グループとシーメンスヘルスケアは2017年5月25日、救急災害医療を中心とした医療機器の運用およびサービスに関するパートナーシップを同年4月21日に締結したと発表した。救急災害医療のための「ハイブリッドER」を伯鳳会東京曳舟病院で展開・運用し、地域に高度な救急災害医療を提供する。
ハイブリッドERは、一般的なハイブリッド手術室(OR)を救急災害医療へ応用したもの。シーメンスヘルスケアは、多軸透視撮影装置「Artis zeego」を用いたハイブリッドERを東京曳舟病院に導入し、サポートする。東京曳舟病院は、これまで培った経験やノウハウを基に、さらに高度な救急災害医療の展開を図る。
東京曳舟病院は、東京都墨田区の伯鳳会白鬚橋病院を同年4月1日に移転し、新たに開設された。東京都指定の災害拠点病院、東京DMAT(Disaster Medical Assistance Team:災害派遣医療チーム)指定病院であり、高度な救急医療が可能だ。
同病院では、ハイブリッドERの他にも、地域住民に高度な医療を提供するべく、広範囲を高精度かつ高速で診断するCT装置や、脳卒中や急性の血管内治療に対応した血管撮影装置を導入している。
今後、両者は共同で、機器に関する定期的なトレーニングや、自然災害、テロなどを想定したリハーサルを実施していく。
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