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同時5軸制御機能を搭載した主軸台移動形CNC自動旋盤、複雑な曲面加工が可能:FAニュース
シチズンマシナリーは、同時5軸制御機能を搭載した主軸台移動形CNC自動旋盤「Cincom L20 XIIB5」を2021年6月に発売する。B軸ツールの同時5軸制御により、複雑で高精度な曲面加工ができる。
シチズンマシナリーは2021年1月27日、主軸台移動形CNC自動旋盤「Cincom L20」シリーズの最上位となる、同時5軸制御機能搭載機「Cincom L20 XIIB5」を同年6月に発売すると発表した。価格は1280万円(税別)で、月産予定台数を10台としている。
Cincom L20 XIIB5は、最新NC装置により、B軸ツールの同時5軸制御機能を搭載。複雑で高精度な曲面加工に対応するほか、プログラムの処理能力も向上し、サイクルタイムを短縮する。切りくずトラブルを解消するオプションのLFV機能は、正面、背面で使用可能。切削油タンクの改良によって長時間の連続運転に対応し、生産性と生産性が向上した。
正面主軸の加工範囲は、最大90度から110度に拡大。背面側のツール本数を減らせ、段取り替えの時間短縮につながる。また、正面、背面の加工バランスの多様な使い方ができる。
操作盤には、大型15インチタッチパネルを採用。ユニバーサルデザインに基づくHMIにより、直感的に操作できる。切削室の扉はフルオープンで、機械背面にも扉を設置することで操作性や作業性を向上した。
オプションで、ローダ―、アンローダー装置B軸自動工具交換装置、正面および背面で使用できる低周波振動切削機能、IoT(モノのインターネット)フレンドリーやFAフレンドリーなどのさまざまな機能を用意する。
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