ベンチトップ分光測色計、ペイントやプラスチックなどの品質を定量的に管理可能:FAニュース
コニカミノルタは、ベンチトップ分光測色計の標準モデル「CM-36dG」、縦型モデル「CM-36dGV」、エントリーモデル「CM-36d」の販売を2021年2月に開始する。色と光沢を同時に測定し、高精度な色管理ができる。
コニカミノルタは2021年1月13日、色と光沢を同時に測定できる、ベンチトップ分光測色計「CM-36dG」「CM-36dGV」「CM-36d」の販売を同年2月に開始すると発表した。CM-36dGが標準モデル、CM-36dGVがテキスタイルや紙の測定用途に適した縦型モデル、CM-36dが一部機能を限定して導入コストを抑えたエントリーモデルとなる。
メインターゲットは、ペイント、プラスチック、テキスタイルなどの材料サプライヤーの調色用途や品質管理用途。検査プロセスを色と光沢を同時測定することで効率化し、高い測定精度で品質管理ができる。周辺温度などによるわずかな指示値のズレを補正する機能を搭載し、従来機に比べて測定作業の使い勝手を高めているため、オペレーターの生産性を向上する。
CM-36dGはペイントの調色において、色と光沢の測定によって調色計算に必要なパラメーターを増やし、品質向上に寄与する。機器ごとの測定値の個体差が小さく、本製品をサプライヤーから完成品メーカーまで一貫して使用することで検査プロセスを効率化できる。
また、分光器のわずかなズレを補正する機能「WAA(Wavelength Analysis & Adjustment)」を搭載。定期的なメンテナンスと組み合わせることで、システムのトラブルを最小化し、安定した運用ができる。
さらに、CM-36dGは、電子ビューファインダーにより測定物の視認性が向上しており、容易に測定位置合わせができる。測定状態や条件設定はステータスパネルで確認でき、本体上の測定ボタンの使用により測定の作業性を向上する。また、透過室の拡大により、大判のフィルムやガラスの測定に対応。4種類の測定径で多様な測定物に対応する。
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