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「TENGAロケット」が国内民間企業初のペイロード放出・回収ミッションに挑む宇宙開発

インターステラテクノロジズは2021年1月26日、TENGAと共同で「TENGAロケット」の開発、打ち上げ計画を推進中だと発表。TENGAロケットは宇宙空間に到達後、「TENGAロボット」を放出する。成功すれば、国内民間企業では初となる宇宙空間でのペイロードの放出、回収事例となる。

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 インターステラテクノロジズは2021年1月26日、アダルトグッズ開発などを手掛けるTENGAと共同で「TENGAロケット」の開発、打ち上げ計画を推進中だと発表した。TENGAロケットは宇宙空間に到達後、マスコットキャラクターの「TENGAロボット」を放出する。成功すれば、国内民間企業では初となる宇宙空間でのペイロードの放出、回収事例となる。

国内民間企業初のペイロード放出、回収なるか

 TENGAロケットのベースとなっているのは、インターステラテクノロジズが開発する観測ロケット「MOMO」シリーズの機体だ。通常のMOMOシリーズと異なり、TENGAロケットの機体は赤とシルバーのカラーリングでデザインしている。


TENGAロケットの外観イメージ*出典:インターステラテクノロジズ[クリックして拡大]

 宇宙空間到達後、TENGAロケットはペイロードの放出ミッションを実行する。ペイロードには、TENGAのマスコットキャラクター「TENGAロボット」のミニチュア版である、約8cmのプラスチック体を選定した。宇宙空間到達後、TENGAロケットはフェアリング(先端部)を開頭し、一般から公募したメッセージの寄せ書きと併せて、TENGAロボットを放出し、地球での回収に挑戦する。その後、TENGAロボに付けられたパラシュートが開き、地球へ帰還。海面へと着水した後、回収される予定だ。

 地球帰還後のペイロードの追跡手法について、インターステラテクノロジズ 代表取締役社長の稲川貴大氏は「ペイロードの追跡用ビーコンなどは、容積などの関係から搭載できなかった。このため、軌道計算などの手法を用いながら海面への落下位置を推定するつもりだ」と説明する。

 ペイロードの放出と地球での回収ミッションが成功すれば、国内民間企業では初めての実績となる。インターステラテクノロジズはMOMO4号機にて、宇宙空間で紙飛行機を放出する計画を立てていたが、トラブルにより宇宙空間に到達できず、実現できなかった。TENGAロケットは、当時の問題点などを改善した上で、飛行に挑戦することになるという。

 今回の打ち上げプロジェクトが持つ意義について、インターステラテクノロジズのファウンダーである堀江貴文氏は「ペイロードの放出や回収方法の確立は、科学ミッションの新たな可能性を開く。100〜200km程度の高度で宇宙観測や実験を行った後、その成果や機器などを地球上で回収する、といった取り組みも可能になるかもしれない」と語った。

インターステラテクノロジズの稲川貴大氏(左)と堀江貴文氏(右)*出典:インターステラテクノロジズ

 TENGAロケットの打ち上げは2021年の夏ごろを予定する。

将来的には「宇宙用TENGA」開発を


TENGAの松本光一氏*出典:インターステラテクノロジズ[クリックして拡大]

 また、TENGA 代表取締役社長の松本光一氏は、TENGAロケットの打ち上げプロジェクトを通じて、将来的には「宇宙用TENGA」も開発したいと意気込みを見せた。

 「宇宙ステーションで使用できるグッズを開発するというのが、創業時からの夢だった。いつかはNASAに採用されるようなグッズを開発したい。もちろん、実際に開発するとなると、幾つもの課題があることは想像だに難くない。今回打ち上げ予定のTENGAロケットには『計測用TENGA』を搭載しており、将来的な宇宙用TENGA開発につながる第一歩にしたいと考えている」(松本氏)

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