緊急事態宣言前後の勤務形態調査、43.9%が出勤に不安:キャリアニュース
日本トレンドリサーチが、「勤務形態」に関する調査結果を発表した。緊急事態宣言発出の前後で割合は増減するものの、全ての時期で「完全に出勤」が最も多かった。出勤することについての不安は、43.9%が「ある」と回答した。
日本トレンドリサーチは2021年1月20日、「勤務形態」に関するアンケート調査の結果を発表した。同調査は、仕事をしている(コロナ禍以前から同じ仕事をしている、転職をしていない)男女1000人を対象とした。
はじめに、コロナ禍になる前(2020年1月以前)の勤務形態を尋ねたところ、「完全に出勤」が71.5%で最も多かった。「一部テレワーク、一部出勤」は17.3%、「完全にテレワーク」は11.2%だった。なお、同調査での「テレワーク」は、在宅勤務、モバイルワーク、リモートワーク、フレキシブルワークプレイスなど、出勤せずに離れた場所で仕事をすることを指す。
次に、2020年4月、7都道府県を対象に一度目の緊急事態宣言が発出された際の勤務形態について尋ねた。その結果、前問同様「完全に出勤」が最も多く60.9%を占め、「一部テレワーク、一部出勤」は23.9%、「完全にテレワーク」は15.2%だった。
続いて、一度目の緊急事態宣言解除後の2020年5月後半、あるいは6月以降から2020年末までの主な勤務形態を尋ねた。最多の「完全に出勤」は66.9%で、緊急事態宣言の解除によってわずかに増えたものの、コロナ禍以前よりは少なくなっている。
さらに、2021年1月に二度目の緊急事態宣言が発出された際の勤務形態を尋ねたところ、64.3%が「完全に出勤」と回答した。一度目の宣言発出時よりは多いが、宣言解除時よりは少ない結果となっている。
43.9%がコロナ禍での出勤に不安が「ある」と回答
二度目の緊急事態宣言が発出された現在の勤務形態を「完全に出勤」「一部テレワーク、一部出勤」と回答した人に、出勤することに不安があるかと尋ねたところ、43.9%が「ある」と回答。不安が「ない」は34.9%だった。
この質問を勤務形態別に見ると、「完全に出勤」の41.8%、「一部テレワーク、一部出勤」の50.0%が、不安が「ある」と回答している。
不安が「ある」の回答理由を見ると、「完全に出勤」の人は、「やはり満員電車は怖い」「会社としてはコロナ対策を取っているが、それらを全員がきちんと守っているわけではないため」などとコメントしている。「一部テレワーク、一部出勤」の人からも「帰宅時が満員電車であり、感染を回避することは困難に感じる」「通勤するとどうしても人と話すことになる」と不安に思う声が上がった。
出勤することに不安が「ない」と回答した人にも理由を尋ねた。「完全に出勤」している人からは「対人業務ではなく職場人数も少ない上に感染対策をとっている」「自営業で自分一人であり、自家用車通勤をしている」などが挙がった。「一部テレワーク、一部出勤」している人の理由には「電車の中でクラスターが発生したことはない。職場はテレワークで閑散としている」「密になる職場ではないし、消毒、マスクはしっかりしているから」などがあった。
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