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コロナ禍で再認識された3Dプリンタ、シミュレーション技術の有効性メカ設計 年間ランキング2020(1/3 ページ)

2020年に公開したメカ設計フォーラムの全記事を対象とした「人気記事ランキング TOP10」(集計期間:2020年1月1日〜12月21日)をご紹介します。

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 毎年恒例の年間ランキングの時期がやってきました。2020年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に振り回された1年でしたね。4月の緊急事態宣言の発出以降、オフィス業務を中心にリモートワーク(テレワーク)が急速に普及し、働く環境も大きく変化しました。皆さんの現場ではいかがでしょうか。

 また、COVID-19の感染拡大はサプライチェーンの断絶、生産調整や工場の稼働停止といった事態をもたらし、多くの企業に大きな爪痕を残しました。そして同時に、自らの事業やリスクに対する考え方をあらためる機会を生み、デジタル化を加速させるきっかけにもつながりました。語弊があるかもしれませんが、ここが唯一の好材料だったような気もします。

 残念ながらCOVID-19収束への道はまだ見えていません。冬に入り感染者数も増え、医療現場も悲鳴を上げているといいます。欧州ではより感染力の高い変異種も確認されたとか……。日本でワクチン接種が始まるのはまだ先の話。新年も引き続き、公私ともに我慢我慢の1年になりそうな予感です。

 というわけで、そんな1年を反映した2020年の記事ランキングを見ていきましょう!


≫MONOist年間ランキングのバックナンバー

大型展示会の在り方が問われた2020年、加速するオンラインシフト

 2020年、メカ設計フォーラムで最もよく読まれた記事は「【最新状況】『出展中止』を表明する企業が相次ぐ『日本ものづくりワールド』」でした。正直、これが第1位だったのか……と驚きました。

 この記事は、COVID-19の感染拡大を受け、多くの大型イベントが中止・延期を表明する中、2020年2月26〜28日までの期間、幕張メッセで開催された「日本ものづくりワールド」(主催:リード エグジビション ジャパン)の“出展中止”企業の情報を随時更新したことで話題となりました。

MONOistを中心に展開した「日本ものづくりワールド2020」特集のトップページ
MONOistを中心に展開した「日本ものづくりワールド2020」特集のトップページ [クリックで拡大]

 当時、「今後1〜2週間が感染拡大のスピードを抑えられるかどうかの瀬戸際となる」という見解が政府の専門家会議で示され、“至近距離での接触や一定以上の会話、それが多くの人々との間で交わされる環境”がリスクとして取り上げられたタイミングであったことから、出展予定企業や来場予定者が自らの判断材料として、こうした情報を欲していたように感じます。

 実際、閑散としていた展示会場を取材していると、「あの記事を見て直前までどうするか検討した」「他社がどう判断したか分かって助かった」など、好意的な声を多数いただきました。また、SNSでもこの記事に賛同してリツイートしてくれる方々がたくさんいました。ここで主催者批判をするつもりはありませんが、当時の出展社、来場者の不安は、主催者の想像をはるかに超えていたように思います。

 そして、コロナ禍がこうした従来型の展示会の“デジタルシフト”を加速させる機会を作りました。

 春以降、オンラインイベントやWebセミナーが業界問わず大盛況で、その傾向は今でも変わらないでしょう。手前みそですが、アイティメディアでもオンラインイベントという形でコンテンツ制作や情報発信する機会をたくさんいただきました。一部イベントではリアルとオンラインの“ハイブリッド開催”を実施していましたが、展示会場に足を運んでみると「2月当時よりはまし」という程度で、COVID-19収束への道が見えない以上、客足もなかなか戻らないのではないかと感じました(地方のリアルイベントだとまた違うのかもしれませんが)。

 ただ、言うまでもありませんが、リアルの展示会の良さが失われてしまったわけではありません。われわれ編集記者としても、現地に赴き、直接展示を見て、関係者の方にお話を聞く方がありがたいわけで……。そういう意味で、早く日常が戻ってこないかなぁと、寂しい気もします。

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