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MA-Tの認知拡大や応用技術開発促進に向け、工業会を設立:医療機器ニュース
日本発の触媒技術「MA-Tシステム」の認知拡大や応用技術の開発促進などを目的とし、「一般社団法人 日本MA-T工業会」が2020年11月2日に設立された。現在38社が参加し、代表理事にはアース製薬 社長の川端克宜氏が就任した。
日本MA-T工業会は2020年12月1日、日本発の触媒技術「MA-T(Matching Transformation)システム」の認知拡大や応用技術の開発促進などを目的とし、「一般社団法人 日本MA-T工業会」を同年11月2日に設立したと発表した。同年11月28日時点で38社が参加し、代表理事にはアース製薬 社長の川端克宜氏が就任した。
酸化制御技術のMA-Tは、エースネットが開発した除菌、消臭剤のシステム。有機化合物に対して優れた分解、組換能力を持ち、環境やエネルギー、ライフサイエンス、健康、医療など幅広い分野での応用が期待されている。
除菌、消臭分野では、高い除菌力と安全性を備えることから、既に航空機や空港、ホテルなどで導入されている。通常はほぼ水に近い状態だが、ウイルスや細菌などの反応する相手が存在する時だけ攻撃、分解するメカニズムを持つ。アース製薬の参入などにより、製造コストの低減や大量生産が見込まれ、アルコールなどの代替としての可能性が期待されている。
日本MA-T工業会では、MA-Tに関する調査、研究のほか、「日本MA-T工業会認証(MA-T JAPAN認証)」の認証、登録を行う。また、MA-T製品の公開、情報発信などにも取り組んでいく。
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