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倉庫内の資材などの位置情報を自動的に管理するシステムを共同開発:製造ITニュース
NEC通信システムは、ナ・デックスと共同で、工場や倉庫内で原材料や部品の位置情報を自動的に管理する「マーカーロケーションシステム」を開発した。どの資材がどこに保管されているかが随時把握できるようになる。
NEC通信システムは2020年11月27日、ナ・デックスと共同で、工場や倉庫内で原材料や部品の位置情報を自動的に管理する「マーカーロケーションシステム」を開発したと発表した。ナ・デックスが同年12月1日より製造倉庫や物流倉庫など向けに販売を開始。今後3年間で、50件の販売を目指す。
同システムは、壁面や柱、資材などに取り付けたマーカーをカメラで撮影。資材の位置を高精度で測位し、入庫時の位置を自動で認識する。さらにその情報を入庫数量と併せてデータベースで管理することで、資材ごとに保管スペースを決めなくても、どの資材がどこに保管されているかが随時把握できるようになる。
種類ごとに保管しなくてもよくなることで、工場や倉庫における空き保管スペースを有効に活用できるようになる。また、保管場所をリアルタイム把握でき、ピッキングや棚卸し作業の効率化も図れる。
ビーコンなどの装置が不要なため取り扱いが容易で、電池交換などのメンテナンスも不要だ。防水加工したマーカーを使用すれば屋外でも同様の位置管理ができる。
今後は、マーカー位置測位技術を応用し無人搬送車、フォークリフト、作業者などの移動体の導線管理、導線および運搬荷物情報などを連動することで、適応範囲を広げるアプリケーションの開発、検証を行っていく予定だ。
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