主軸30番ながら広い加工エリア1000×500mmのコンパクトマシニングセンタ:FAニュース
ブラザー工業は、主軸30番ながら広い加工エリア1000×500mmのコンパクトマシニングセンタ「SPEEDIO W1000Xd1」を発表した。新NC装置「CNC-D00」の搭載や機能強化により、操作性、視認性、生産性を向上した。
ブラザー工業は2020年11月4日、主軸30番ながら広い加工エリア1000×500mmのコンパクトマシニングセンタ「SPEEDIO W1000Xd1」の販売開始を発表した。同年12月10日発売で、標準価格は957万円(税込)だ。
従来機種のワイドストロークを継承し、大型ワークの加工に対応する立形30番マシニングセンタは、タッチパネル式15インチ液晶を採用した新NC装置「CNC-D00」の搭載により操作性、視認性を向上。また、工具交換や位置決め動作の最適化、使用できる工具質量の向上など機能を強化している。
直観的に操作できるCNC-D00は、全ての操作の起点となるホーム画面の新設や、使用頻度の高い情報を集約化し、消費電力や稼働率など生産に関わる情報を可視化するサポートアプリを搭載するなど、使いやすいインタフェースを追求した。
テーブルサイズは1100×500mm、最大積載質量は400kgで、大型治具の搭載や大型部品の加工に対応。また、複数の加工部品を並べて加工する「多数個取り加工」や、さまざまな治具を並べ置くこともでき、小物部品などの多様な加工も可能だ。
CNC-D0による最適動作制御と、低慣性な高加減速主軸モーターの採用により、生産性を従来機より3%以上向上。工具交換時間も、Chip to Chipが従来機の1.4秒から1.3秒へ、Tool to Toolが0.8秒から0.7秒へ短縮した。
設計変更により従来よりも対象とするワークの幅が広がり、複数の穴を同時に加工する多段工具など質量の大きな工具が使用可能となった。さらに、クーラントスルースピンドルの最大吐出対応圧力の向上により、硬質、粘り気の強い難削材の加工や、削りくずの排出が困難な深穴加工時の作業効率を向上した。
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