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レクサス新型「LS」が発売、最新の高度運転支援は2021年に搭載安全システム

トヨタ自動車は2020年11月19日、レクサスブランドのフラグシップセダン「LS」を改良して発売したと発表した。また、自動車専用道路向けの最新の高度運転支援システム「Advanced Drive」の搭載モデルは2021年に発売する予定であることも公表した。

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フラグシップセダン「LS」を改良して発売した(クリックして拡大) 出典:トヨタ自動車

 トヨタ自動車は2020年11月19日、レクサスブランドのフラグシップセダン「LS」を改良して発売したと発表した。また、自動車専用道路向けの最新の高度運転支援システム「Advanced Drive」の搭載モデルは2021年に発売する予定であることも公表した。

 新型LSは、静粛性と乗り心地など基本性能を進化させた。また、エクステリアではヘッドランプの意匠や、フロントグリルとリアコンビネーションランプの表面処理の変更、新しいボディーカラー「銀影(ぎんえい)ラスター」の追加などを実施した。インテリアはタッチディスプレイの採用によって操作性を向上するとともに、銀糸を織り込んだ西陣織やプラチナ箔など職人がつくる素材を取り入れた。

 運転支援機能も充実させた。運転支援システム「Lexus Safety System +A」を全車に標準設定としたことに加えて、自動ブレーキが対応する領域の拡大、道路標識を読み取るロードサインアシストが追加される。自動ブレーキは、交差点で右折するときに前方から来る対向直進車や右左折時に前方から来る横断歩行者の検知に対応した。また、低速時の衝突回避や被害軽減につなげる低速時加速抑制などの機能も追加された。

 新型LSでは、「人とクルマが気持ちの通った仲間のようにお互いを高め合い、共に走る」(トヨタ)というコンセプトに基づいて開発した高度運転支援技術「Lexus Teammate」を搭載する。運転支援中も乗員に安心感を与える上で不可欠な車両の基本性能に加えて、ディープラーニング(深層学習)などAI技術も活用して運転中に遭遇しうるさまざまな状況を予測しながら支援を行う。また、ソフトウェアアップデートも活用して、購入後も機能の追加や性能向上を続ける。


新型LSに搭載する運転支援機能の構成(クリックして拡大) 出典:トヨタ自動車

 Lexus Teammateの新機能として2021年に投入するのが、自動車専用道路向けの運転支援機能であるAdvanced Driveだ。ドライバーの監視の下で、システムが交通状況に応じて車線や車間距離の維持、分岐の走行、車線変更や追い越しを行う。ドライバーはアクセルやブレーキ、ステアリングの操作から解放されるため、疲労を軽減しながらより周囲に注意を払って安全運転を行うことができる。

 また、駐車支援システム「Advanced Park」も一部グレードに標準搭載とする。カメラと超音波ソナーで全周囲を監視し、駐車におけるステアリング操作、アクセル、ブレーキ、シフトチェンジを全てシステム側で支援する。市場におけるさまざまな駐車区画のパターンを収集、分析して制御に反映しており、無駄のない経路でスムーズな駐車を実現する。並列駐車の場合、競合他社の機能では切り返し1回、所要時間が38〜55秒であるのに対し、新型LSでは切り返しせず30秒で駐車できるという。


自動ブレーキが対応できる領域を拡大した(クリックして拡大) 出典:トヨタ自動車

駐車支援システムの動作イメージ(クリックして拡大) 出典:トヨタ自動車

 使用時は、駐車区画の横に停車するとシステムが自動的に駐車枠を認識する。複数の駐車区画を認識した場合は、ディスプレイ上に候補を全て表示し、ドライバーが選択できるようにした。自宅や職場など使用頻度が高い駐車場で駐車区画の白線がない場合は、駐車したい位置をシステムに記憶させるメモリ機能で対応する。

 駐車支援システムが作動中にドライバーがアクセルを操作すると、踏み間違いの可能性があると判断して制御を一時中断し、ドライバーの意思を確認する。ブレーキを踏んだ場合は、減速したいという意図と判断し、制御を継続する。

西陣織や金沢箔で工芸品のような内装に

 新しいボディーカラーの銀影ラスターは、「究極の金属質感」(トヨタ)を追求した。極薄のベース層に蒸着アルミを均一に配向、中塗り層やカラーシーラー層も含めた全ての層を平滑にする塗装技術により、金属らしい質感を実現したという。

 西陣織とプラチナ箔を使った内装は、「月の導きによりきらめく波」(トヨタ)を表現した。伝統工芸の金箔と同じ手法で作られるプラチナ箔は、金沢箔を手掛ける箔一との協業から生まれた。プラチナは金よりも硬いため箔打ちの難易度が高い。プラチナ箔は箔貼りの職人によって、オーナメントパネルに丁寧に貼り付けられて内装として完成する。同じプラチナ箔が1枚としてないことを生かした工芸品らしさを特徴としている。

 西陣織は、1688年創業の老舗織屋である細尾との協業によって内装向けの量産が実現した。内装に使用した西陣織では、和紙に箔をはり合わせたものを細く割いて平糸状にした「引き箔」を使用して月の光が反射した水面を表現している。手織りではなく織機で引き箔を使うのは難易度が高いといわれているが、細尾の技術によって実現した。


「究極の金属質感」を追求した銀影ラスター(クリックして拡大) 出典:トヨタ自動車

西陣織とプラチナ箔をあしらった内装(クリックして拡大) 出典:トヨタ自動車

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