単語3つでカーナビの住所入力が完了、HEREとwhat3wordsの提携で:車載情報機器
HERE Technologiesとwhat3wordsは2020年10月22日、次世代の高精度カーナビゲーションシステムの提供で提携すると発表した。HEREのカーナビプラットフォームを採用する自動車メーカーは、カーナビの機能のアドオンとしてwhat3wordsを統合することができる。
HERE Technologiesとwhat3wordsは2020年10月22日、次世代の高精度カーナビゲーションシステムの提供で提携すると発表した。HEREのカーナビプラットフォームを採用する自動車メーカーは、カーナビの機能のアドオンとしてwhat3wordsを統合することができる。
what3wordsは、3つの単語がアドレスとなり、3m四方の地点をピンポイントで指定できる技術だ。海外では同じ名称の通りが複数存在したり、地名を正確に発音するのが難しい場合もある。こうした課題を解決するために開発された。
例えば、what3wordsでは日本語の「やくめ・ようい・つみれ」という3語は、東京都庁の敷地の一角を示す。また、1つの言語で世界中の地点をカバーしており、日本語で国外の地点を指定したり、英語で日本国内の場所を示したりすることが可能だ。これにより、建物の入り口や駐車場の区画など特定の位置情報を簡単に指定することができる。カーナビだけでなく、配車アプリ、物流などで採用実績がある。山の中など細かい住所がない場所でも位置情報を伝えられるため、遭難救助などで使う例もあるという。
what3wordsをカーナビに統合することにより、ドライバーは3つの単語で目的地を入力することができる。画面で長い住所を入力する操作や、音声アシスタントの聞き間違いによるやり直しなどの煩わしさを軽減する。what3wordsのCEOで共同創業者のChris Sheldrick氏は「精度や鮮度、機能の豊富さでトップクラスの地図システムであるHEREと組むことで、位置情報をさらに簡単に活用できるようになる」と述べている。
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