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三菱商事とNTTが地図大手HEREの筆頭株主に、デジタル変革で位置情報活用製造マネジメントニュース

三菱商事とNTTは2019年12月20日、デジタルトランスフォーメーション(DX)による産業バリューチェーンの変革を目的とした業務提携に合意したと発表した。その一環で、地図データ大手のHERE Technologiesの株式の3割を取得する。この取引が完了すると、HEREの株主はAudi、Bosch、BMW、Continental、Intel Capital、三菱商事、Mercedes-Benz、NTT、パイオニアの9社になる。

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 三菱商事とNTTは2019年12月20日、デジタルトランスフォーメーション(DX)による産業バリューチェーンの変革を目的とした業務提携に合意したと発表した。その一環で、地図データ大手のHERE Technologiesの株式の3割を取得し、筆頭株主となる。この取引が完了すると、HEREの株主はAudi(出資比率18%)、BMW(同18%)、Mercedes-Benz(同18%)、Intel Capital(同9%)、Bosch(同3.5%)、Continental(同3%)、パイオニア(同0.5%)、三菱商事とNTT(同30%)の9社になる。

 HEREは自動車向け以外の事業を強化しており、物流や交通情報、ルート案内などのソリューション提供に取り組んでいる。三菱商事とNTTはHEREのソリューションが産業DXプラットフォームの中核技術の候補の1つと位置付ける。HEREは三菱商事とNTTの出資により、アジア太平洋地域での事業をさらに成長させる。

 三菱商事とNTTは、DXの追求によってビジネスモデルを変革するという目的が合致し、業務提携に至った。産業ごとの知見やICTを相互に補完し、あらゆる産業のDX促進に向けたソリューションを提供できる産業DXプラットフォームを構築することを目指す。三菱商事の国内外の事業投資先1500社と、NTTグループの900社が連携する。また、国内外の企業やスタートアップとも広くオープンに連携し、産業構造変革を加速させるという。

 具体的には、三菱商事が多くのノウハウを持つ食品流通分野と産業素材流通分野から取り組みを始める。食品流通分野はDXを必要とする業務プロセスが多く、その規模は年間4兆円に上るという。小売り、メーカー、卸の間で分断されている情報や業務プロセスの統合を図ることで、バリューチェーン全体の無駄や重複を排除した効率的かつ最適化された食品流通の実現を目指す。対象とする分野は順次拡大し、数千億円規模の事業を想像することを目指す。

 HEREへの出資は、三菱商事とNTTでオランダに設立する折半出資の持ち株会社COCO Techを通じて行う。出資は2020年上半期に完了する予定だ。三菱商事とNTTは、さまざまな産業における両社の事業、顧客、技術の基盤を活用しながら、HEREのサービス拡充とイノベーションの加速により、付加価値の高いサービスを幅広い産業に提供するとしている。

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