初のオンライン開催となる「CEATEC 2020」、目標来場者は過去最大級の20万人超:製造マネジメントニュース
CEATEC実施協議会は2020年10月2日、初のオンライン開催となる「CEATEC 2020 ONLINE」の開催概要を発表した。会期は同年10月20〜23日。例年は幕張メッセで開催していたが、新型コロナウイルス感染症の影響を受けてオンラインで実施する。来場者数目標は過去最大級の20万人以上。
CEATEC実施協議会は2020年10月2日、初のオンライン開催となる「CEATEC 2020 ONLINE」の開催概要を発表した。例年は幕張メッセ(千葉県千葉市)で開催していたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受けてオンラインで実施することとなった。会期は同年10月20〜23日。ただし、会期後も一定期間、アーカイブでのコンテンツ視聴が可能だ。
同年10月2日時点での出展者数(見込み値)は300社/団体以上で、リアル開催時とほぼ同数。出展者全体のうち、45%以上が新規出展者である。来場者数の目標値は過去最大級の20万人以上。
「ニューノーマル」をテーマとした展示エリアも
CEATEC 2020 ONLINEには、CEATECの公式Webサイトから入場登録を済ませておくことで、会期中はいつでもログイン可能になる。
オンライン会場は、COVID-19による社会変化に対応するための技術などを展示する「ニューノーマル(新常態)テーマエリア」の他、企業展示を行う「企業エリア」、国内外のスタートアップなど100を超える企業や団体が出展する「Co-Creation PARK」、基調講演などを開催する「コンファレンスエリア」や「公式イベントエリア」など5エリアで構成されている。
新設したニューノーマルテーマエリアでは、持続的かつ豊かな社会やくらしを実現するためのソリューションやサービスを紹介する「ニューノーマルソリューションズ」、ニューノーマル社会を支える技術群を展示する「要素技術・デバイス」、ニューノーマル時代を見据えた街づくりに関連した展示を行う「デジタルまちづくり」などのブースが用意されている。
また、コンファレンスエリアでは、ニューノーマル時代の注目企業による、さまざまな講演が予定されている。プログラムの一例を挙げると、Zoom Video Communications 創業者兼CEOを務めるEric Yuan(エリック・ヤン)氏とソフトバンクグループでデータ分析を手掛けるTreasure Data(トレジャーデータ) 創業者の芳川裕誠氏による対談がある。この他にも、ZVC Japan カントリーゼネラルマネージャーの佐賀文宣氏らによる講演も用意されている。スタートアップによるピッチイベントなども開催される予定だ。
出展者に質問できる「コミュニケーションチャット機能」を実装
CEATEC 2020 ONLINEでは、出展者と来場者双方の体験価値向上を支援するために、3つの機能を実装した。1つ目が「コミュニケーションチャット機能」だ。出展者とチャットを通じて、1対1でのコミュニケーションが図れる。リアル会場で企業の説明員に質問をするのと同じ感覚で、不明点や疑問点が解消できる。
出展者向けに実装した機能もある。「訪問履歴機能」を使うと、出展ブース内で展示中のコンテンツ別に来場者数などをリアルタイムで確認できる。CEATEC 実施協議会 エグゼクティブプロデューサーを務める鹿野清氏は「来場者の反響を基に、会期中にコンテンツを入れ替える出展社も出てくるだろう」と説明する。
また、来場者におすすめの展示コンテンツを表示する「CEATEC GO機能」も実装した。「従来開催していた幕張メッセの会場では、会場に来る前から寄ろうと決めていた目当ての展示ブースだけではなく、会場を歩いていて偶然目に付いたブースに来場者が立ち寄ることもある。これと同じことを、オンライン展示会でも再現したいと思って開発した」(鹿野氏)。
初めてのオンライン開催となる今回のCEATECについて、鹿野氏は「幕張メッセと異なり、オンライン会場には会場のキャパシティー制限がない。加えて、見たいコンテンツをオンデマンドで好きな時間に好きなだけ視聴できるというメリットがある。こうしたオンラインの特徴を生かし、CEATEC史上最多の来場者数を目指したい」と意気込みを見せた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 2020年の「CEATEC」はオンラインで開催、“ニューノーマル”に対応
CEATEC実施協議会は、2020年10月20〜23日に開催予定の「CEATEC 2020」について、千葉・幕張メッセでの通常開催に替えてオンラインでの開催を決定したと発表した。詳細は6月以降に順次発表する予定。 - 新型コロナで中止になった「JIMTOF2020」、オンラインでの開催が決定
日本工作機械工業会と東京ビッグサイトは、Webサイト上で展開するオンライン展示会「JIMTOF2020 Online」を、2020年11月16〜27日に開催することを決定した。 - ハノーバーメッセのデジタル版が開催へ、2020年7月14〜15日に
世界最大級の産業見本市「ハノーバーメッセ」の主催者であるドイツメッセは2020年6月9日、同年7月14〜15日に初のデジタルイベント「ハノーバーメッセDigital Days」を開催することを発表した。 - 20周年迎えた「CEATEC JAPAN」、名称を「CEATEC」に変更
CEATEC実施協議会は2019年10月15〜18日の4日間、幕張メッセで「CEATEC 2019」を開催すると発表した。2000年の第1回以来「CEATEC JAPAN」として歴史を積み重ねてきた同展示会だが、20回目となる今回から、グローバルに来場者や出展者が集う場となることを意図して、展示会名称を「CEATEC」に改める。 - 2020年度は人とくるまのテクノロジー展が中止、学生フォーミュラも
自動車技術会は2020年4月23日、2020年度の「人とくるまのテクノロジー展」を中止すると発表した。 - 「オンライン中継」の案内にもかかわらず、会場に集まってしまうメディア心理
今までのやり方に固執していると、いつまでも今までのやり方しかできないかもしれない。