複数同時測定のニーズに対応する、ミックスドシグナルオシロスコープ:FAニュース
横河計測は、周波数帯域350MHz、500MHzのミックスドシグナルオシロスコープ「DLM5000」シリーズを発売した。多チャンネル化により大容量データの高速処理が可能で、自動車やメカトロニクス分野での複数同時測定のニーズに対応する。
横河計測は2020年8月31日、周波数帯域350MHz、500MHzのミックスドシグナルオシロスコープ「DLM5000」シリーズを発売した。8チャンネルの「DLM4000」シリーズの後継機種で、基本性能や操作性が向上している。
DLM5000シリーズは、多チャンネル化により、複数同時測定のニーズに対応する。増加した大容量データの高速処理が可能で、自動車やメカトロニクス、エレクトロニクス分野などでの製品開発を効率化する。
4チャンネルと8チャンネルのモデルをそろえ、最大でアナログ入力8チャンネルとロジック入力16ビット(オプション仕様で32ビット)の同時測定ができる。両モデルとも、アナログ入力による全チャンネル同時測定の最高サンプリングレートは、従来製品の2倍となる2.5Gサンプル/秒に向上している。
同社では2021年春までに、DLM5000シリーズを2台接続して高精度な同期測定ができるオプション機能「DLMsync(DLMシンク)」を発売する予定だ。この機能を用いて2台を同期することにより、アナログ入力を最大16チャンネル、ロジック入力最大64ビット(オプション仕様)を一度に測定し、システムの評価やデバッグ時の多点同時測定ニーズに柔軟に対応する。
操作パネルは、前シリーズから継承したダイレクトキーやノブに、新たに画面上の波形を直接操作できるタッチパネルを採用した。これらを併用することで、波形を容易に観測、解析できる。
また、新開発の波形データ処理エンジンも搭載。データ処理を高速化して、波形描画までの時間を短縮する。さらに、USB3.0規格対応により、PCへの高速データ転送が可能になった。
従来品のCXPI解析機能には、トリガ機能を追加した。トリガ機能で得た波形データと信号解析結果を同一画面に表示できる上、両者の相関関係が一目で分かるようになっている。
アクイジションメモリは、従来製品の2倍相当となる500M(メガ)ポイントで、最大10万個の波形を記録できる。照合可能な波形が増えるだけでなく、数Gサンプル/秒で捕捉が必要な高速制御信号と数ミリ秒単位で捕捉が必要なブレーキ機器などの挙動を1台で確認できる。
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