暑さからの体調不良を検知するスマートシャツと通知サービスを提供開始:ウェアラブルニュース
NTTテクノクロス、東レ、ゴールドウインは、心拍数と衣服内の温湿度を同時計測できるセンサーと専用ウェアを組み合わせ、暑さによる体調不良の予兆を検知する「暑さ対策用サービス」を開始する。
NTTテクノクロス、東レ、ゴールドウインは2020年7月30日、3社連携の「暑さ対策プロジェクト」として、心拍数および衣服内の温湿度を同時計測できるセンサーと専用ウェアを組み合わせ、暑さによる体調不良の予兆を検知する「暑さ対策用サービス」を同年8月より開始すると発表した。
同サービスは、NTTテクノクロスが開発した小型センサー「TX02」、専用アプリケーション「hitoe暑さ対策アプリ」と、東レとゴールドウインが開発した専用ウェアとで構成し、体調不良を検知して着用者に通知する。暑さの中運動や作業をする企業や団体の利用を想定している。ただし、医療機器ではない。
TX02は、心拍数と衣服内の温度と湿度の他、活動量や歩数、姿勢を計測する。重さは約12gで、連続で約50時間使用できる。色は、黒と白の2色を用意している。
専用ウェアには、NTTと東レが共同開発した機能性素材「hitoe」を使用し、肌への密着性と運動時でも高いデータ信頼性を備えている。専用ウェアの上から衣服を着ても、着用者の動きを妨げない。東レの「hitoe作業者みまもり用シャツ」「hitoe使用ベルト」、ゴールドウインの「C3fit IN-pulse」の3種類を用意している。
hitoe暑さ対策アプリは、体調不良の通知のほか、データを確認することで体調不良の予防にも活用できる。対応OSはAndroidのみだ。
標準価格は、TX02が1万2000円、hitoe作業者みまもり用シャツが1万円、hitoe使用ベルトが8000円、C3fit IN-pulseが1万円。hitoe暑さ対策アプリの販売予定価格は、初期費用としてアプリケーションが2万5000円、ライセンスはトランスミッターが1つ付属して3000円。月額料金は請求されない。価格は全て税別となる。
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