パナソニックと中国太陽電池メーカーの協業が破談に:製造マネジメントニュース
パナソニック ライフソリューションズ社は2020年7月30日、中国の太陽電池メーカーGS-Solar(以下、GSソーラー)との太陽電池事業における協業契約を解消することを決定したと発表した。
パナソニック ライフソリューションズ社(以下、パナソニック)は2020年7月30日、中国の太陽電池メーカーGS-Solar(以下、GSソーラー)との太陽電池事業における協業契約を解消することを決定したと発表した。
パナソニックとGSソーラーは2019年5月に太陽電池事業での協業を発表。GSソーラーと太陽電池の研究開発機能を分離して新会社を設立し、共同で出資、運営するとともに、ソーラー事業の子会社であるSun Everywhere(旧パナソニック エナジー マレーシア)を譲渡するとしていた。
しかし、パナソニックによると「GSソーラーは、契約で定めた期限を超え、さらに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による影響を考慮した期間を過ぎてもなお、協業開始の要件を満たさなかったため」契約解消を決定したという。同日に行われた第1四半期決算会見ではパナソニック 取締役 常務執行役員 CFOの梅田博和氏は「詳細については2社間のことなので語ることはできないが、契約後にどういうわけか履行されなかった」と語っている。パナソニックではGSソーラーに対し「法的手段も辞さない姿勢で毅然とした対応をする」としており、強い姿勢を見せている。
一方で、不採算事業の撲滅に取り組むパナソニックにおいて、この協業は苦戦するソーラー事業を改善する重要な一手だとされていたが、今回の決定により不採算の改善は遅れることになる見込みだ。「2021年度(2022年3月期)に赤字事業の撲滅を訴えてきたが、これはどうなるかは分からなくなった」(梅田氏)。
今後のソーラー事業については、新たな協業先との提携を含めたさまざまな手段を検討し、太陽光発電システムとHEMS(Home Energy Management System)、蓄電池などを組み合わせたエネルギーソリューション事業を強化し、2022年度の事業黒字化を目指すとしている。
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