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最大246本収納で段取りを効率化、複合加工機に大容量工具マガジンを搭載:FAニュース
DMG森精機は、複合加工機「NTX」シリーズ向けに、最大246本収納可能な大容量工具マガジンを開発した。工具段取りや工具交換を効率化でき、近年増加している多品種少量生産の対応や自動化システムの導入に貢献する。
DMG森精機は2020年6月15日、複合加工機「NTX」シリーズ向けに、最大246本収納可能な大容量工具マガジンを開発したと発表した。「NTX 2000 2nd Generation」「NTX 2500 2nd Generation」「NTX 3000 2nd Generation」に搭載し、今後「NTX 1000 2nd Generation」にも展開する予定だ。
NTXシリーズは、航空や宇宙分野、医療機器、精密機器などで利用される複合加工機。今回、大容量工具マガジンを開発したことで、効率的な工具段取りや工具交換が可能になった。近年増加している多品種少量生産への対応や、自動化システムの導入に貢献する。
チェーン式を採用することで大容量ながら省スペース化を可能にし、従来のラック式と比較して工具交換時間を約12%短縮した。ボタン操作で簡単に工具の着脱ができ、工具マガジン内はLED照明により視認性と安全性が向上した。工具マガジンの扉は90度まで開くため、清掃やメンテナンス作業がしやすい。工具交換用の扉は3カ所あるため、プログラム中の工具段取りが可能だ。
工具収納本数は、194本仕様と246本仕様を用意する。収納可能な工具サイズは最長400mm、最大径130mm(隣接工具がある場合は70mm)だ。バーフィーダの取り付けも可能で、素材供給の自動化にも対応する。
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