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現場の負担を軽減、容易に作業記録アプリを構築できるクラウドサービス:FAニュース
アズビルは、作業記録アプリを構築できる「現場でつくる作業記録サービス」のプレビュー版の提供を開始した。PC上での直感的な画面操作のみで、手書きの記録作業を簡単にデジタル化するWebアプリが構築できる。
アズビルは2020年5月18日、スマートフォンやタブレット端末向けの作業記録アプリを構築できる「現場でつくる作業記録サービス」のプレビュー版の提供開始を発表した。2020年7月予定の正式版リリースまで、全ての機能を無償で利用できる。
本サービスは、手書きの記録作業を簡単にデジタル化するアプリを作成できるサブスクリプション形式のクラウドサービスで、1ユーザーから契約が可能。PC上での直感的な画面操作のみで、スマートフォンやタブレット端末向けのWebアプリが構築できる。
作業者が記録項目を選ぶことで、実用的なアプリの作成が可能。端末から記録できる項目は、文字や一覧選択、QRコードからのデータ取得、画像撮影などで、多様な工程や業務に対応する。
収集したデータは外部出力でき、BIツールなどを活用することで、より高度で効率的なデータの集計や分析が可能になる。さらにMESなどのシステムとの連携により、製造指図に従った工程進捗や、機械と人の作業情報を統合したトレーサビリティーデータの可視化など、製造現場のデジタルトランスフォーメーションを推進する。
アズビルグループの湘南工場での検証では、作業時間短縮、誤記入や転記ミスの抑制、リアルタイムなデータ共有などの導入効果があった。今後も検証を継続し、巡回点検や修理記録など多様な用途へ運用範囲を広げていく。
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