5Gを活用したデジタルファクトリー実現に向け、共同実験を開始：FAニュース

KDDIとDMG森精機は、5Gを活用したデジタルファクトリー実現に向け、共同検討および共同実験を開始する。DMG森精機の2拠点において、5Gが持つ高速、大容量、低遅延の特性を活用した、生産性向上に貢献するソリューションの開発を進める。

[MONOist]

　KDDIは2020年5月21日、5G（第5世代移動通信システム）を活用したデジタルファクトリー実現に向け、DMG森精機と共同で検討および共同実験を開始した。

　両社は、同年4月にDMG森精機伊賀事業所、同年7月に東京グローバルヘッドクォータに5G環境を構築する。この2拠点において、5Gが持つ高速、大容量、低遅延の特性を活用した、生産性向上に貢献するソリューションの開発を進める。

　共同実験では、DMG森精機の「AI切りくず除去ソリューション」に5Gを導入。同ソリューションは、工作機械内部のカメラ映像を基に、切りくずの堆積場所と堆積量をAI（人工知能）が推論し、洗浄経路を自動的に最適化する。

　5Gを導入することで、その特性を生かして、工作機内の大量の画像データ収集を加速させ、より高度なAI機能実装の有効性を検証する。

「AI切りくず除去ソリューション」画像認識 出典：KDDI

「AI切りくず除去ソリューション」自動洗浄ノズル 出典：KDDI

　今後は工作機械内の画像情報に加え、各種センサー情報などの大容量データをリアルタイムに収集し、正確に状況把握することで、機械性能をより発揮するための技能向上ソリューション開発を目指す。