中小型部品の測定に特化したハイエンド、小型軽量、低価格な3Dスキャナー:3Dスキャナーニュース
丸紅情報システムズ(MSYS)は、光学式3D測定機器メーカーである独GOM製の非接触光学式3Dスキャナー「ATOSシリーズ」の新製品「ATOS Q」の取り扱いを開始した。
丸紅情報システムズ(MSYS)は2020年6月4日、光学式3D測定機器メーカーである独GOM製の非接触光学式3Dスキャナー「ATOSシリーズ」の新製品「ATOS Q」の取り扱いを開始したことを発表した。
コンパクトかつ低価格でも機能はハイエンド機種と同等
ATOS Qは、GOM製3Dスキャナーのハイエンド機種である「ATOS 5」と同様に、複雑な検査業務に対応しながらも、測定対象を中小型部品に絞ることで、コンパクトな筐体と低価格を実現した製品。外形サイズは340×240×83mmで、重量は4kgと持ち運びが容易であるため、測定室や量産現場での持ち込み測定業務などに最適だとする。
工場などの過酷な使用環境に耐えられるよう、光学系部品や電子機器部品などは筐体でしっかりと保護されており、ATOS 5と同じく、トリプルスキャン方式による測定、ブルーライトイコライザー、アクティブ温度管理システム、セルフモニタリングを実現する正確なキャリブレーション、精密かつ高速なフリンジパターン投影、光ファイバーケーブルによる高速データ転送、高速データ処理などの機能を搭載する。
さらに、ATOS Qは小型射出成形品、金型、工具、複雑な部品など、小型から中型までの測定対象物の全体形状を3Dデジタル化するため、中小型部品の測定に適した5種類の交換式レンズを採用する。対象物に応じたレンズ交換により、測定範囲を100×70mm2から500×370mm2まで、容易に変更可能だとする。
ATOS Qのラインアップは、1200万画素のCCDカメラを備えた「12M」と、800万画素のCCDカメラを備えた「8M」の2種で、それぞれ1200万点×2と、800万点×2の座標を1回のスキャンで取得できる。これら交換レンズとCCDカメラの組み合わせにより、精度、解像度、測定範囲を自由に定義することが可能だとする。
検査ソフトウェアは、最新の「GOM Inspect Suite」が利用できる。ATOS Qの測定方法は、三脚および回転テーブルを使用した半自動測定に加え、全自動測定装置「ATOS ScanBox」を組み合わせた全自動測定にも対応する。
ATOS Qの販売価格(税別)は、12Mが1236万円、8Mが903万円で、MSYSは販売開始から3年後に4億円の売上を目指すとしている。
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