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CASE分野の開発リソース不足を解消、新会社設立によりODM事業を強化へ:組み込み開発ニュース
ネクスティ エレクトロニクスは、キャッツのODM事業の譲渡に関する基本合意書を締結し、モノづくり全般に関する企画から製造までのサービスを提供する「株式会社ネクスティエンジニアリングサービス」を設立した。
ネクスティ エレクトロニクスは2020年4月1日、キャッツのODM(Original Design Manufacturing)事業の譲渡に関する基本合意書を締結し、モノづくり全般に関する企画から製造までのサービスを提供する「株式会社ネクスティエンジニアリングサービス」を設立したと発表した。資本金は1億円で、設計機能とODM案件受託の強化を目的とする。
エレクトロニクス商社のネクスティ エレクトロニクスは、既に半導体メーカー世界TOP20社のうち10社と販売代理店契約を締結し、半導体や周辺技術に関する知見を有する。キャッツのODM事業は、受託開発、試作、製品までを一貫受注している。自社でハードウェアやソフトウェアの設計、FPGAの開発を行い、部品製造は実績のあるパートナーと提携して製品を提供する。
現在、CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)分野の成長は著しい。特に、先進運転支援システムにおけるAI(人工知能)の活用が加速し、自動車メーカーやティア1サプライヤーはリソースの確保に苦慮している。車載分野以外でも、IoT(モノのインターネット)化に対応するため、外部への設計開発業務の委託が増えている。
新会社の設立により、車載、産業機器、民生機器、情報通信などさまざまな分野において、顧客のニーズに合わせた最適なソリューションを提供する。
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