ブリヂストンがウレタンマスクを生産開始、国内従業員向けに週10万枚:工場ニュース
ブリヂストンと同社グループのブリヂストン化成品、ブリヂストンケミテックは、新型コロナウイルス感染症の影響による国内のマスク不足緩和に貢献することを目的に、ウレタンを用いた簡易マスクの生産を開始した。国内のブリヂストングループに勤務する従業員向けとなる。生産能力は週10万枚を予定。
ブリヂストンと同社グループのブリヂストン化成品、ブリヂストンケミテックは2020年4月16日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響による国内のマスク不足緩和に貢献することを目的に、ウレタンを用いた簡易マスクの生産を開始したと発表した。国内のブリヂストングループに勤務する従業員向けとなる。生産能力は週10万枚を予定している。
同社は過去に業務用マスクを製造していたことがある。そのノウハウと、ブリヂストン化成品とブリヂストンケミテックのウレタン製品生産ラインを活用することで、早期生産を実現したという。
なお、今回生産する簡易マスクは、不織布を用いる医療用マスクとは異なるウレタン製だ。このため、ブリヂストングループの従業員が販売活動や生産活動を行う際に飛沫飛散防止用としての使用が目的となる。この簡易マスクの自社生産により、市場からの調達量を減らし国内マスク不足の緩和に貢献するとしている。
COVID-19の感染拡大によりマスク不足が社会問題になっているが、これまでマスクを生産していなかった異業種による取り組みが注目を集めている。シャープが三重工場(三重県多気町)の液晶ディスプレイのクリーンルームを使って生産を始めた他、トヨタ自動車は同社グループの生産活動で必要になるマスクを自給自足する方針を打ち出している。また、アイリスオーヤマはこれまで中国工場で不織布マスクを生産していたが、国内の角田工場(宮城県角田市)でも生産する方針を示している。
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