クボタとマイクロソフトがDXで戦略的提携、AIプロジェクトも新たに立ち上げ:製造マネジメントニュース
クボタと米国マイクロソフトは2020年3月17日、デジタルトランスフォーメーション(デジタル変革、DX)の推進において複数年にわたる戦略的提携を行うことを発表した。クボタのITインフラや基幹システムをマイクロソフトのクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」上に移行し、デジタル変革を加速させていく。
クボタと米国マイクロソフトは2020年3月17日、デジタルトランスフォーメーション(デジタル変革、DX)の推進において複数年にわたる戦略的提携を行うことを発表した。クボタのITインフラや基幹システムをマイクロソフトのクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」上に移行し、AI(人工知能)の活用などを通じてデジタル変革を加速させる。
クボタは、世界各地で農業機械を展開する他、水環境分野においても水道管から水処理施設に至るまでさまざまな製品群を展開する。グローバルでのさらなる成長を加速するために、マイクロソフトを戦略的パートナーとし、IT基盤の移行を進める。Microsoft Azureを標準基盤にすることで、クボタは業務を合理化し、イノベーションを加速するとともに、ソリューション提供型のビジネスへの移行を目指す。
また、両社はAIをベースとした新たなソリューションを開発し、食料・水・環境の事業分野で展開する。具体的には、両社で「AI Machine Learning Lab プロジェクト」を立ち上げる。
同プロジェクトでクボタは、AIソリューションを開発する新たな技術者の育成や社内の業務革新、食料・水・環境分野における新サービスの構築を目指す。また、マイクロソフトは、Azure Machine Learningで提供する知識や先端技術を活用して、クボタの取り組みを支援する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- クボタはIoT活用で農家の「所得倍増」に貢献する
日本を代表する農機メーカーのクボタは、農機にIoTを組み合わせる「スマート農業」で成果を上げている。このスマート農業によって「もうかる農業」を実現し、農家の「所得倍増」に貢献していくという。同社 専務執行役員 研究開発本部長の飯田聡氏に話を聞いた。 - コニカミノルタ、コマツ、東芝が取り組むそれぞれのデジタル変革
日本マイクロソフトは、製造業向けのデジタルトランスフォーメーションの取り組み事例を発表。新たにコニカミノルタとグローバルでの包括的提携を発表した他、工場向けでは小松製作所、エコシステムでは東芝との取り組みを紹介した。 - DNPと富士フイルムが取り組む産業のデジタル変革、その裏を支える参照モデルの意味
日本マイクロソフトは2019年6月25日、業種や用途に特化したデジタル変革を支援する「Microsoft Partner Network(MPN) for Industryパートナー プログラム」の開始を発表。合わせて、同パートナープログラムを利用し、業種に特化したデジタル変革のレファレンスアーキテクチャ(参照モデル)構築に取り組むDNPと富士フイルムがそれぞれの事例を発表した。 - 製造業のデジタル変革は第2幕へ、「モノ+サービス」ビジネスをどう始動させるか
製造業のデジタル変革への動きは2018年も大きく進展した。しかし、それらは主に工場領域での動きが中心だった。ただ、工場だけで考えていては、デジタル化の価値は限定的なものにとどまる。2019年は製造業のデジタルサービス展開がいよいよ本格化する。 - 「モノ+データ」の新たな製造業へ、成果創出のポイントは「データ専門会社」
製造業のデジタル変革は加速する一方で2020年もさらに拍車が掛かることが予想される。その中で立ち遅れが目立っていたデジタル化による「モノからコトへ」の新たなサービスビジネス創出がいよいよ形になってきそうだ。ポイントは「専門の新会社設立」だ。 - 製造業のサービス化、予兆保全は単なる「はじめの一歩」
製造業の産業構造を大きく変えるといわれている「第4次産業革命」。しかし、そこで語られることは抽象的で、いまいちピンと来ません。本連載では、そうした疑問を解消するため、第4次産業革命で起きていることや、必要となることについて分かりやすくお伝えするつもりです。第7回は、前回に引き続き「製造業のサービス化」についてご紹介します。