この記事は、2020年3月6日発行の「FA メールマガジン」に掲載されたMONOistの編集担当者による編集後記の転載です。
「マスクが必要だからマスクを作る」という時代
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の猛威はとどまることを知りません。急速な勢いで感染拡大が進んでおり感染者数は約10万人に達しようとしています。それに伴う感染抑制策の影響も大きくなっています。例えば、展示会では2月に開催予定だったスペインの携帯通信技術の「MWC」が中止となった他、4月に予定されていたドイツの「ハノーバーメッセ」も7月への延期が決まりました。国内でもさまざまな展示会やイベントが中止になる一方で、開催した展示会でも前年比で大幅に来場者が減るなど影響は免れない状況が生まれています(※)。
(※)関連記事:来場者が6分の1に、新型コロナの影響をもろに受けた「日本ものづくりワールド」
一般消費者としての生活を考えると全国の小中学校への休校要請の影響なども当然大きいのですが、マスクやアルコール消毒関連製品、トイレットペーパーやティッシュペーパーなどの紙製品が手に入りにくくなっていることに困っています。特にマスクは今は備蓄分で何とかしのいでますがこのままいけば3月中にはなくなり、それ以降どうしたものかと頭を悩ませているところです。そんな中で面白いニュースが飛び込んできました。シャープがマスクを製造するというのです。
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