3D CADデータの類似形状検索システムにグルーピング機能を追加:CADニュース
スマート・スケープは、3D CADデータの類似形状検索システム「SS4M」に、オプションでグルーピング機能を追加した。各モデルの形状を基に自動でグループ分けができ、検索時間と部品作成コストの削減につながる。
スマート・スケープは2020年2月28日、3D CADデータの類似形状検索システム「SS4M」に、オプションでグルーピング機能を追加した。ライセンス形態には、ネットワーク経由でWebブラウザからログインして利用する、サーバライセンスを採用。接続端末数に制限はない。
SS4Mは、AI(人工知能)を活用し、3D CADデータベース内の蓄積データから、形状が似ているモデルを探し出すシステム。過去の3Dモデルを表示し、属性情報を確認、再利用することで、設計、製造、購買、見積もりなどの業務の生産性向上をサポートする。今回、グルーピング機能を追加したことで、各モデルの形状を基に自動でグループ分けができるようになった。これにより、検索時間と部品作成コストの削減につながる。
部品の検索を人に頼っていた製造現場では、確認作業に時間がかかったり、似たような部品を何個も設計するなどの無駄が生じていた。SS4Mの導入により、部品の流用設計や再利用、過去の製造ノウハウを活用し、新規部品作成コストを削減できる。さらに、グルーピング機能により、検索する元データがなくても部品を迅速かつ容易に探せる。カテゴリー別に自動でグルーピングするため、今まで手付かずだったデータを整理することで、重複部品の発見が可能になる。
同社は今後、PLMやPDMとの連携機能の強化、データの相互連携、別システムからの検索、SS4Mでの検索結果から他システムへのアクセスなど、利便性の向上に努める。また、2次元図面からの3Dモデル検索、部分的な形状からの検索機能などの実装を目指すとしている。
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