ニュース
IoT機器ライフサイクル全般のセキュアな管理実現のため2社が開発連携:製造ITニュース
サイバートラストとパナソニック セミコンダクターソリューションズは、IoT機器のライフサイクル全般にわたるセキュアな管理を実現するために、両社が開発連携することに合意したと発表した。
サイバートラストは2020年2月3日、パナソニック セミコンダクターソリューションズ(パナソニック)と、IoT(モノのインターネット)機器のライフサイクル全般にわたるセキュアな管理を実現するために、両社が開発連携することに合意したと発表した。
今回の合意によって、サイバートラストが提供し、機器のライフサイクルに応じて、電子証明書の発行からICチップへの組み込み、認証情報の管理、電子証明書の失効と機器の廃棄までを管理できるプラットフォーム「Secure IoT Platform」と、パナソニックが提供する多機能セキュアIC「MN67S3C0」シリーズの開発連携に関する具体的な検討を開始する。
IoT機器が本物であることや利用者が本人であることの確認、データ改ざんの検知により、真正性や完全性を確保するIoT機器向けトラストサービスの運用基盤確立の可能性を検討する。
今回の取り組みより、電子証明書に利用する情報であるトラストアンカーを保有したMN67S3C0シリーズをIoT機器に組み込んで証明書によって認証することで、機器の製造から破棄、さらに再利用までのライフサイクル全体の安全性の確保が可能になる。また、国際標準規格IEC62443-4-2で定める制御システムに関するセキュリティ基準への適応を容易にすることを目指す。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- サイバー空間の脅威の変遷とその対策からIoTセキュリティを学ぶ
あらゆるモノがインターネットにつながるIoTがサイバー攻撃者にとっての新たな標的になりつつあります。本連載では、セキュリティを意識したIoTデバイス設計の勘所を解説します。第1回では、サイバー空間の脅威の変遷とその対策から、IoTセキュリティがどういうものかを考えます。 - IoT機器に求められるGDPR対応、対策のポイントを解説
2018年5月、欧州連合(EU)の個人情報保護法であるGDPR(一般データ保護規則)の適用がスタートした。GDPRはデータ漏えいが起きた場合の罰則規定が非常に厳しいことから企業に大きな動揺を与えている。本稿ではGDPRについて今一度簡単におさらいし、IoT機器の開発でGDPR対応に必要な考え方と対策のポイントについて解説する。 - ドライブレコーダーからIoT機器市場に参入、JVCケンウッドの強みとは
IoTとエッジAIの技術イベント「Qualcomm Thundercomm IoT Tech Forum 2019」で、JVCケンウッド メディア事業部 技術本部 開発部 部長の前田修一郎氏が登壇。同社がシェアを拡大させているドライブレコーダーのカメラ技術や、その技術を基にしたIoT機器市場への参入について紹介した。 - ノンプログラミング開発環境がIoTのエッジとクラウドの相克を解消する
IoT活用を進めていく上で大きな課題になるのが、IoTデバイスなどのエッジ側とクラウド側の間に存在するソフトウェア開発環境の違いだ。この相克を解消するノンプログラミング開発環境に注目が集まっている。 - 組み込み業界に大インパクト「Amazon FreeRTOS」の衝撃
「AWS re:invent 2017」で発表された「Amazon FreeRTOS」は組み込み業界に大きなインパクトを与えることになりそうだ。ベースとなるオープンソースのMCU向けRTOS「FreeRTOS」、FreeRTOSとAmazon FreeRTOSの違いについて解説する。 - スマートファクトリーはエッジリッチが鮮明化、カギは「意味あるデータ」
2017年はスマートファクトリー化への取り組みが大きく加速し、実導入レベルでの動きが大きく広がった1年となった。現実的な運用と成果を考えた際にあらためて注目されたのが「エッジリッチ」「エッジヘビー」の重要性である。2018年はAIを含めたエッジ領域の強化がさらに進む見込みだ。