関節のスプリングが作業時の安全性を向上、住友重機械工業が協働ロボットを展示:ロボデックス
住友重機械は「第4回ロボデックス」で、協働ロボット「Sawyer(ソーヤー)」を展示中だ。関節部分のスプリングで柔軟性を高めることにより、作業時の安全性を向上させた。
住友重機械工業は「第4回ロボデックス」(2020年2月12〜14日、東京ビッグサイト)で、協働ロボット「Sawyer(ソーヤー)」のデモ展示を行っている。同社はSawyerの開発元である協働ロボット開発などを手掛ける米ベンチャーのRethink Roboticsとパートナー契約を締結しており、日本総代理店として国内での販売を担当する。
Sawyerは、人間と同じ空間で働く協働ロボットとして、安全性向上のためのさまざまな工夫が施されている。その1つが、関節部分に搭載したスプリングとフォースセンサーだ。これによって人間がアームに接触した場合にも、アーム全体で衝撃を柔軟に吸収する構造を実現した。「他社のロボットの中には、関節の剛性を非常に高く設計しているものもある。その状態で機械的な制御がかかると、関節部分ががっちりと固定されるため、接触した場合の危険度が増す。Sawyerのように関節部分に柔軟性があるロボットなら、予期せぬ事故を防止できる」(住友重機械工業の説明員)。
またSawyerはダイレクトティーチングに対応しており、ティーチングペンダントを使うことなく、アーム部分の操作ボタンで作業ポイントを教えるだけで作業内容を学習できる。より複雑な作業内容については、Webブラウザを用いたGUIベースの画面を使って手軽に記述できるため「プログラミングの専門知識に乏しい場合でも簡単に作業内容を設定可能だ」(同説明員)という。
Sawyerに搭載されたディスプレイには、動作速度やサイクル回数、サイクルタイムなどの統計データが表示される。PCを使うことなく作業効率を計測できるため、データに基づいた予防保全が容易に行えるという利点がある。また、ディスプレイにはロボットの稼働情報だけでなく、目と眉毛から構成されたSawyerの「顔」も表示される。「協働ロボットなので、人間がなじみやすいデザインが求められると考えた。協働ロボットにも顔があれば親しまれやすくなると考え、表示機能を搭載している」(同説明員)。
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