協働ロボットの差別化はカスタマイズ性で、ユニバーサルロボットの「UR+」:M-Tech2018
ユニバーサルロボットは、「第22回 機械要素技術展(M-Tech2018)」において、同社の協働ロボットに対応するオプションのエコシステム「UR+」に対応する製品群を披露した。
ユニバーサルロボットは、「第22回 機械要素技術展(M-Tech2018)」(2018年6月20〜22日、東京ビッグサイト)において、同社の協働ロボットに対応するオプションのエコシステム「UR+」に対応する製品群を披露した。
協働ロボットで高シェアを誇る同社だが、その理由としては、ロボットプログラミングのしやすさに加えて、仕様やインタフェースをオープンにすることによる高いカスタマイズ性が挙げられる。この仕様やインタフェースに準拠するオプション製品群が、UR+として認定されているのだ。
UR+に関する展示は3種類あり、合計で8社のUR+製品が披露された。1つ目は、2台の協働ロボットとベルトコンベヤーを使ってサイコロをピック&プレースするデモ。グリッパーはそれぞれロボティーク(Robotiq)とオンロボット(On Robot)製で、イグス(Igus)のケーブルガイド、ロボワールド(Roboworld)の防じんカバーを装着している。
2つ目は、カメラを用いた画像認識によるピッキングとギア組み付けのデモになる。カメラはジック(SICK)製で、グリッパーはオンロボット製、ギア組み付けのかみ合い検知に用いるセンサーはオプトフォース(OptoForce)製である※)。なおオプトフォースは、オンロボットに買収されており、今後はオンロボットブランドに統一されるとのことだ。
※)関連記事:協働ロボットの細やかな作業をノンプログラミングで実現するセンサー
3つ目は、吸着ハンドを用いたピック&プレースのデモだ。シュマルツ(Shmaltz)製の電気式真空ポンプと、アルモーション(Alumotion)製のハンドティーチング用ユニットを用いている。
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