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150℃対応の車載イーサネット用コモンモードチョークコイル:車載電子部品
村田製作所は、最大150℃に対応した、車載イーサネット(100BASE-T1)向けコモンモードチョークコイル「DLW32MH201YK2」を発表した。温度範囲を従来の−40〜+125℃から−55〜+150℃まで拡大し、過酷な温度環境下でも使用できる。
村田製作所は2019年11月25日、最大150℃に対応した、車載イーサネット(100BASE-T1)向けコモンモードチョークコイル「DLW32MH201YK2」を発表した。エンジンルームなど、過酷な温度環境下でも使用できる。量産開始は同年12月の予定だ。
温度変化に伴うストレスを吸収する金属端子を採用し、材料や製品設計の組み合わせを最適化することで、使用範囲を従来の−40〜+125℃から−55〜+150℃まで拡大した。大きさは3.2×2.5mm(3225サイズ)と、小型化を維持している。
定格電流は85℃および125℃で70mA、150℃では5mA。定格電圧は80Vdc。車載用受動部品の品質規格AEC-Q200に準拠している。
近年、ADASなど自動運転に必要な電子制御装置(ECU)の増加に伴い、車載イーサネットなど差動伝送方式を採用した高速インタフェースも増えている。DLW32MH201YK2は、高温環境下の使用に対応するほか、小型サイズを維持したことで、より広い範囲へのECUの設置を促進する。
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