環境発電用組み込みコントローラーを量産開始、SOTBを採用:組み込み開発ニュース
ルネサス エレクトロニクスは、エナジーハーベスト用組み込みコントローラー「RE」ファミリーを発表した。製品第1弾として「RE01グループ」の量産を開始し、評価キット「RE01グループ Evaluation Kit」も発売した。
ルネサス エレクトロニクスは2019年10月31日、エナジーハーベスト(環境発電)用組み込みコントローラー「REファミリ」を発表した。製品第1弾として「RE01」グループの量産を開始し、評価キットも発売した。評価キットの参考単価は、344ドル(約3万7600円、税別)だ。
REファミリは、以前は「R7F0E」と呼んでいたもので、今回量産開始にあわせて改称した。ルネサス独自の半導体プロセス技術「SOTB(Silicon On Thin Buried Oxide)」を採用し、従来は難しかった低アクティブ電流と低スタンバイ電流の両立、低電圧高速動作が特長だ。
RE01グループは、「Arm Cortex-M0+」コアを採用し、最大動作周波数は64MHz。最大1.5MBの低消費電力フラッシュメモリ、256KBのSRAMを搭載する。1.62Vの低電圧駆動が可能だ。156ピンWLBGAパッケージ品、144ピンLQFPパッケージ品、100ピンLQFPパッケージ品で提供する。
評価キット中のボードには、RE01、エナジーハーベスト素子用インタフェース、二次電池接続用インタフェースの他に、さまざまな評価に対応できるようArduino互換インタフェースやPmodTMコネクターを搭載。さらに、超低消費電力対応のMIP液晶基板やサンプルコードも付属している。開発環境は「IAR Embedded Workbench for Arm」と「e2 studio」に対応する。
ユーザーのハードウェアシステムと評価キットを組み合わせることで、光や振動、流量などの微量の環境発電を組み込んだ生体モニターや、環境センサーの評価および開発ができるようになる。同社は、半永久的にバッテリーメンテナンスが不要なエナジーハーベストシステムの普及につながるとしている。
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