住友ゴムがタイヤ生産をスマート化、日立「Lumada」とPTC「ThingWorx」を採用:スマートファクトリー(2/2 ページ)
住友ゴム工業、日立製作所、PTCジャパン、AIやIoTを活用したプラットフォームにより、高品質かつ高効率なタイヤ生産を実現するシステムをグローバルに構築するための本格的な協業を開始する。今後は、2025年までに同システムを住友ゴムの国内外12拠点のタイヤ製造工場に導入する計画である。
日立は4MデータをAI解析、PTCは異なる設備との接続に柔軟に対応
日立が提供する4MデータAI解析サービスは、相関分析を基にしたAI技術により、本来は個別に運用されている4Mデータを横串を通して管理し、生産性や品質、予兆保全といった目的の機能に合わせた解析を行うサービスだ。
例えば、品質解析であれば、練り、部材、成形、加硫という4つの工程に関わる4Mデータは16のマトリクスになる。これらを1つのデータの塊にした上で、どの工程の何が要因として影響度が高いかをランキング表示することができる。日立製作所 産業・流通ビジネスユニット 産業ソリューション・サービス部 部長の榎掘武氏は「Lumadaの語源は、Illuminate+Dataであり、データに光を当てて価値を生み出すことを目指している。今回の協業はその好例といえるだろう」と強調する。
PTCのThingWorxは、多様な設備と簡単に接続できる、リアルタイムにデータを見られる、アプリケーションを他工場に素早く展開できることなどが評価された。設備との接続に用いられるインタフェース機能の「Kepware」は、1000種類以上のプロトコルに対応するアダプターを持ち、特殊なプロトコルについても「ユニバーサルアダプター」をカスタマイズすることで対応できる。PTCジャパン 製品技術事業部 執行役員 副社長の成田裕次氏は「ThingWorxであれば、開発したタイヤ生産システムをグローバルに横展開する上で、各工場で異なる設備との接続に柔軟に対応できる」と述べている。
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