ニュース
故障申請から最速2分で新品受け取りが可能――たばこのコト売りを進めるIQOS:製造業がサービス業となる日(2/2 ページ)
フィリップ モリス ジャパンが紙巻きたばこのモノ売りから、加熱式たばこのコト売りへと転換を加速させている。同社は2019年9月25日、東京都内で記者発表会を開催。新デバイス「IQOS 3 DUO」を同日から販売開始するとともに、「IQOS 定額プラン」「14日間無料レンタルプログラム」を刷新したと発表した。
IBMなど4社との協業で実現した会員特典プログラム「IQOSPHERE」
会員特典プログラム「IQOSPHERE」では、IQOSの独自ポイント「QOINS(コインズ)」を貯めることで、シルバー・ゴールド・プラチナの3ステージに応じたメリットを受けることができる。年会費は無料だ。QOINSはIQOSストアの来店やたばこパックに記載されたコード入力による抽選、クイズなどのアクティビティに参加するといった方法で貯めることができる。会員ステージの有効期限は12カ月間だ。
シルバーステージは製品登録を行うことで付与される。1年間の製品保証や自損による故障でも1回まで無償交換、AIを活用した24時間の電話サポート対応、交換申請から最短2分で交換対応店舗による交換機受け取り、交換申請から最速で7時間(通常24時間以内)の交換機自宅配送が可能だ。海外40カ国でも交換を受けられる。
同プログラムの構築では、IBMが電話応対用AI、ジェネシス・ジャパンがコールセンター体制、CTCがWebによる問題解決システム、ヤマトロジスティクスが物流網の面で協力している。発表会にビデオ出演したヤマトロジスティクス 販売物流カンパニー プレジデントの鈴木達也氏は「全国10カ所の事業所オペレーションを全て同じ品質で行うのは前例がないこと」と述べ、同プログラムの先進性を強調した。
関連記事
- 加熱たばこ首位の「アイコス」、強みは加熱機構と作り方
フィリップ モリス ジャパンは2019年1月28日、加熱式たばこ「IQOS(アイコス) 3」および「IQOS 3 MULTI」、そしてIQOS専用たばこスティック「HEETS」の全国展開を発表した。 - +10℃で吸いごたえ高めた新型「プルーム・テック」、焼き芋臭のない高温加熱型も
JT(日本たばこ産業)は2019年1月17日、加熱式たばこの新製品「プルーム・テック・プラス」と「プルーム・エス」を同年1月29日より発売すると発表した。従来のプルーム・テックから吸いごたえを強化するためバッテリー容量を大幅に増加させた他、細かな使い勝手も進化している。 - JTがプルーム・テック工場を初公開、「3年間で生産能力40倍」の原動力は
JTは2019年6月13日、報道陣向けに同社東海工場(静岡県磐田市)を初めて公開し、同社の加熱式たばこへの取り組みや生産体制について紹介した。 - “冷やす”を「コト売り」に、パナソニックが冷凍機のサービス化で得たもの
パナソニック産機システムズは、IoTを活用した冷凍機システムにより、サービス化への取り組みを進めている。「モノ」から「コト」へのビジネスモデル変革で、どういう効果があり、どういう難しさがあるのだろうか。 - スマートTシャツによる暑熱対策、クラボウが取り組む「コト」売りビジネス
クラボウは2019年5月28〜29日、都内で開発商品や新たな取り組みを提案する「2020クラボウグループ繊維展」を開催。「ヒューマン・フレンドリー発想 〜人にやさしく、地球にやさしく〜」をテーマとし、新規開発素材や新規サービスなどを出展した。後編は、「モノ」から「コト」へのサービスビジネス化を実現するシャツ型スマート衣料「Smartfit for work」を紹介する。 - 製造業のデジタル変革は第2幕へ、「モノ+サービス」ビジネスをどう始動させるか
製造業のデジタル変革への動きは2018年も大きく進展した。しかし、それらは主に工場領域での動きが中心だった。ただ、工場だけで考えていては、デジタル化の価値は限定的なものにとどまる。2019年は製造業のデジタルサービス展開がいよいよ本格化する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.