ホンダのアルゼンチン工場が四輪車生産を2020年に終了、二輪車に集中:工場ニュース
ホンダは、アルゼンチンで二輪と四輪の完成車を生産しているホンダモトール・デ・アルヘンティーナ・エス・エー(以下、HAR)での四輪車「HR-V」の生産を2020年中に終了し、二輪車の生産に集中することを決定した。
ホンダは2019年8月14日、アルゼンチンで二輪と四輪の完成車を生産しているホンダモトール・デ・アルヘンティーナ・エス・エー(以下、HAR)での四輪車「HR-V」の生産を2020年中に終了し、二輪車の生産に集中することを決定したと発表した。
HARは1978年8月の設立。ブエノスアイレス州カンパーナ市に本社と工場を置く。従業員数は約1000人で、二輪車、四輪車、パワープロダクツ製品の販売を手掛ける他、2006年から二輪車、2011年から四輪車を生産している。生産品目は、二輪車が「Wave」「CG150」「XR150L」、四輪車がHR-Vだった。
ホンダは、世界の自動車産業における急激な環境変化の中、四輪事業の体質を強化していくために、地域間の協調と連携を強化するとともに、グローバルでの四輪車生産配置と生産能力の適正化を各地域で進めている※)。この方針の下で、南米地域における適正な生産体制を検討した結果、HARにおけるHR-Vの生産終了を決めたという。
※)関連記事:ホンダが本田技研含めた体制変更、欧州では「電動化を機にブランド強化」
なお、HARは、四輪車の販売およびアフターセールス事業は継続する。また、カンパーナの工場は二輪車の生産に集中する。ホンダは「アルゼンチンの二輪車市場におけるマーケットリーダーとして、同国内のリソースを活用した現地調達をさらに進め、強固なサプライチェーンを構築することで、より競争力のある商品を市場に投入していく」としている。
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