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イノベーションは特許活用がカギ、ホンダが知財戦略を語る知財ニュース(1/3 ページ)

クラリベイト・アナリティクス(Clarivate Analytics)は2019年1月23日、世界で最も革新的な企業100社「Derwent Top 100 グローバル・イノベーター 2018-19」を選出したと発表した。8回目となる今回は日本企業が39社受賞し、前回に続き日本が世界最多受賞国となった。

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 クラリベイト・アナリティクス(Clarivate Analytics)は2019年1月23日、世界で最も革新的な企業100社「Derwent Top 100 グローバル・イノベーター 2018-19」を選出したと発表した。8回目となる今回は日本企業が39社受賞し、前回に続き日本が世界最多受賞国となった。

Derwent Top 100 グローバル・イノベーター 2018-19に選出された日本企業
アイシン精機 三菱重工業
AGC 三井化学
ブリヂストン 日本電気 *
キヤノン * 日亜化学工業
ダイキン工業 新日鐵住金
富士フイルム 日産自動車
富士通* 日東電工 *
古河電気工業 日本電信電話 *
日立製作所 * オリンパス *
本田技研工業 * オムロン
日本航空電子工業 パナソニック *
JFEスチール ルネサス エレクトロニクス
ジェイテクト セイコーエプソン *
川崎重工業 信越化学工業 *
神戸製鋼所 ソニー *
小松製作所 TDK
京セラ 東レ
三菱ケミカル 東芝 *
三菱電機 トヨタ自動車 *
安川電機
*は8年連続受賞企業(14社)

 クラリベイト・アナリティクスは2016年10月にトムソン・ロイターの知的財産・科学技術部門が独立した企業。同社は学術文献、特許、医療や製薬に関する情報サービスを提供しており。Top 100 グローバル・イノベーターも同社が保有する特許データを分析して選出した。

 Top 100 グローバル・イノベーターの分析対象は基本特許を直近5年間で100件以上取得した企業。ここで基本特許とは、その発明を実現するにあたって特許請求項の記載内容を回避することができないものを意味する。この基本特許の数量、特許出願に対する登録成功率、日本や米国、欧州、中国の主要4市場における出願数(グローバル性)、他社発明への被引用数(影響力)といった4つの指標で選定を行っている。

 これらの分析では、同社が提供する付加価値特許データベース「Derwent World Patents Index(DWPI)」、特許引用情報データベース「Derwent Patents Citation Index(DPCI)」、特許調査・分析プラットフォーム「Derwent Innovation」を用いた。


クラリベイト・アナリティクス・ジャパンの櫻井諭氏

 クラリベイト・アナリティクス・ジャパンでIPソリューション事業本部長を務める櫻井諭氏は、Top 100 グローバル・イノベーター発表の意義について「特許はイノベーションの結果の一部。競合環境が厳しくなる中、企業はR&DのROI(投資利益率)を検証する必要がある。企業のイノベーション創出をサポートするために、革新的な企業を表彰する」と語る。

 選出された企業は日本企業を含むアジア勢が目立つ。アジア勢は48の企業・機関が選出されたとし、櫻井氏は「イノベーションの中心がアジアにシフトしている」との見方を示す。米国企業は33社選出され、国別では第2位だった。この他、フランス、ドイツ、オランダ、韓国、スウェーデン、スイス、台湾、中国、ロシアといった地域の企業もリストに上った。また、日本企業では8年連続選出企業が14社あるととともに、今回初めてJFEスチールと三菱ケミカルの2社が受賞を果たしたこともハイライトとなる。

 業界別の傾向としては電子部品製造業界からの選出が最多となり、35の企業・機関が選出された。前回となる2017年のレポートと比較して、航空宇宙工業・防衛分野の企業・機関は3社から6社に倍増。化学工業・化粧品、製薬、石油・ガス・エネルギー業界の企業・機関数は減少した。また、AI(人工知能)に関連する企業は31社選出されたとともに、Top 100企業による5G(第5世代移動通信)特許ファミリー数は2014年から大幅に増え、2018年には900以上となった。

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