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暗所でも認識可能、4K対応セキュリティカメラ向けCMOSイメージセンサー:組み込み開発ニュース
ソニーは、4K対応セキュリティカメラ向けのCMOSイメージセンサー「IMX415」「IMX485」を発表した。小型ながら、4K解像度での高い画像認識、検知性能と低照度性能を両立している。
ソニーは2019年6月26日、4K対応セキュリティカメラ向けのCMOSイメージセンサー「IMX415」「IMX485」を発表した。小型ながら、4K解像度での高い画像認識、検知性能と低照度性能を両立させ、防犯、防災、交通、商業施設などさまざまな場面におけるセキュリティカメラのニーズに対応する。
IMX415は、1/2.8型(対角6.43mm)積層型CMOSイメージセンサー。有効画素数は約846万画素だ。画素サイズは従来比約80%の1.45μm角だが、独自の高感度、低ノイズ技術を採用することで、低照度性能は従来品から1.5倍向上した。低ノイズ回路を搭載し、暗い場所でも鮮明な撮像に対応する。
IMX485は、1/1.2型(対角12.86mm)裏面照射型CMOSイメージセンサー。有効画素数は約842万画素だ。画素サイズは2.9μm角で、低ノイズ化により低照度性能が従来品の3.3倍に向上した。月明かりに相当する暗い場所でも高い画像認識、検知が可能で、ハイエンドの4K対応セキュリティカメラへの搭載を見込む。
どちらもセラミックLGAパッケージで提供し、サイズはIMX415が12.0×9.3mm、IMX485が20.0×16.8mm。IMX415は現在サンプルを出荷中で、IMX485は同年7月に開始予定。サンプル価格はIMX415が2500円、IMX485が1万円(各税別)。
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