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約8400万件の海外特許情報を提供する、特許情報提供サービスのオプション:知財ニュース
日立製作所とクラリベイト・アナリティクス・ジャパンは共同で、企業の海外事業戦略立案に必要となる、海外特許文献調査を効率化するサービスを開発した。海外特許情報を翻訳・要約したグローバル特許データベースを閲覧可能になる。
日立製作所は2019年6月26日、クラリベイト・アナリティクス・ジャパン(クラリベイト)と共同で、企業の海外事業戦略立案に必要となる海外特許文献調査を効率化するサービスを開発したと発表した。日立が展開する特許情報提供サービス「Shareresearch(シェアリサーチ)」のオプションサービスとして、同日より販売を開始した。
同サービスにより、クラリベイトが提供するグローバル特許データベース「Derwent World Patents Index(DWPI)」をShareresearch上で閲覧できるようになる。DWPIは世界59の特許発行機関が発行する30言語以上約8400万件の海外特許情報を翻訳、要約している。
また、学術情報を搭載したクラリベイトのプラットフォーム「Derwent Innovation(DI)」も利用すれば、DIで検索や分析した結果をShareresearch上で共有可能になる。
同サービスを利用することで、DWPIから引用した翻訳タイトルと抄録が英語や日本語で表示されるため、発明内容を把握しやすくなり海外特許文献の調査時の負荷低減が期待できる。また、専門の知的財産管理部門以外の部門と情報を共有し、解読作業の負荷を分散することも可能だ。
月額利用料は18万円(税別)からで、サービスの提供開始は2019年7月17日を予定している。
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