TOPPERSがRISC-Vに対応、組み込みソフトウェアプラットフォームを公開:組み込み開発ニュース
TOPPERSプロジェクトは、SiFiveが開発したRISC-Vプロセッサ搭載ボード「HiFive1」に対応した組み込みソフトウェアプラットフォーム「TOPPERS BASE PLATFORM(RV)V0.1.0」を発表した。RISC-V用組み込みアプリケーション開発を支援する。
TOPPERSプロジェクトは2019年5月9日、SiFiveが開発したRISC-Vプロセッサ搭載ボード「HiFive1」に対応した組み込みソフトウェアプラットフォーム「TOPPERS BASE PLATFORM(RV)V0.1.0」を発表した。既に、TOPPERSプロジェクトの会員に向けて配布を開始している。
HiFive1は、32ビットのRISC-V(RV32IMAC)プロセッサを用いたSoC「FE310-G000」搭載のArduino互換ボードだ。
同プロジェクトでは、RISC-VプロセッサにμITRON系のリアルタイムOSカーネル「TOPPERS/ASPカーネル Release 1.9.3」をポーティングし、オープンソース化した。さらに、HiFive1ボード上に組み込みソフトウェアプラットフォームを構築。ベースとしたのは、2018年に公開した「TOPPERS BASE PLATFORM(ST/CV)」だ。
TOPPERS BASE PLATFORM(RV)V0.1.0のベースドライバとスタンダードドライバは、FE310-G000が搭載する主なIPに対応する。GDIC(General Device Interface Component)とミドルウェアは、「TOPPERS BASE PLATFORM(ST)V1.4.0」と、ほぼ互換性を持つ。
RISC-Vは、オープンソースのCPUコアとして、近年注目が高まっている。同プラットフォームを提供することで、RISC-V用組み込みアプリケーション開発を支援する。
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