家族を見守る家庭向けコミュニケーションロボットを共同開発:ロボット開発ニュース
ユカイ工学は、コミュニケーションロボット「TELLBO」をハウステンボスと共同開発した。離れている家族とのコミュニケーションを容易にし、優しく見守りながら癒やしも与えられる。
ユカイ工学は2019年4月16日、コミュニケーションロボット「TELLBO(テルボ)」を、ハウステンボスと共同開発したと発表した。同年5月31日より、ハウステンボスが販売を開始する。TELLBO基本セット(本体1体、ぬいぐるみ1個、ドアセンサー1個、ACアダプター1個)は3万9600円、通信料は月々1290円だ(各税別)。
デザインは、ハウステンボスのシンボルの1つである風車の世話をする風車係のフルック(茶色)と、その双子の妹カーレル(黄色)の2種類を用意。好みに合わせて、着せ替えられる。着せ替え用は3980円。ドアセンサー、部屋センサー、人感センサー、鍵センサーも別売りで各3980円(税別)で用意する。
商品のコンセプトは、簡単、安心、かわいい。離れて暮らす家族や日中独居となりがちな家族とのコミュニケーションをより容易にし、優しく見守りながら癒やしも与えられる。SIMカードに対応しており、Wi-Fi環境がない場合でも、TELLBOを電源につなぐだけで、TELLBO本体側での設定は何もせずに使用できる。
メッセージは、TELLBOを収納する着せ替えぬいぐるみのお腹のマークを押すと録音でき、登録したスマートフォンに送信する。TELLBOからの音声は文字に変換されて届くため、音声を聞かずにメッセージの内容を確認することも可能だ。スマートフォンからの返信も、文字入力または音声入力で送れる。登録したスマートフォンから、メンバー招待機能を使用して家族をグループにし、メッセージを全て共有できる。
同梱のドアセンサーを取り付けると、ドアなどの開閉の振動を検出してTELLBOが発話して通知する。登録したスマートフォンにも通知するため、家族を離れた場所から見守れる。なお、センサーは別売りを含め、最大8個まで接続できる。
日々のイベントをリマインドするタイマー機能を搭載。起床、朝食、昼食、夕食、就寝や薬の時間などの毎週繰り返す決まり事や、不定期な来客、通院や外出などの1回限りの予定も、操作なしにTELLBOが発話して知らせる。同時に、登録したスマートフォンにも通知する。
同社は、2015年に発売したコミュニケーションロボット「BOCCO」を活用し、製品開発を支援。また、ロボット開発のノウハウを基に、IoT(モノのインターネット)、ロボットに必要なソフトウェアとハードウェアを提供している。
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