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鉄腕アトムのコミュニケーションロボットは「好奇心旺盛でおちゃめな現代っ子」ロボット開発ニュース(1/2 ページ)

講談社は、手塚治虫氏の漫画「鉄腕アトム」の主人公・アトムをモチーフにしたコミュニケーションロボット「ATOM」の完成版を、2018年10月1日に発売する。価格(税別)は21万2900円で、同社オンラインストアの他、全国の家電量販店、百貨店のロボット売り場、NTTドコモのショッピングサイトなどで販売する。

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 講談社は2018年9月10日、東京都内で会見を開き、手塚治虫氏の漫画「鉄腕アトム」の主人公・アトムをモチーフにしたコミュニケーションロボット「ATOM」の完成版を、同年10月1日に発売すると発表した。価格(税別)は21万2900円で、9月10日から講談社のオンラインストアで予約受付を始めている。販売チャネルは、同オンラインストアの他、全国の家電量販店、百貨店のロボット売り場、NTTドコモのショッピングサイトなどを予定している。販売目標台数は非公開。

コミュニケーションロボット「ATOM」の外観
コミュニケーションロボット「ATOM」の外観(クリックで拡大)
「ATOM」の外観「ATOM」の外観 「ATOM」を後ろから見た状態(左)。胸部には2.4型タッチパネルを搭載している(クリックで拡大)
専用コスチュームとなる「ATOMウェア」も販売する
専用コスチュームとなる「ATOMウェア」も販売する(クリックで拡大)

 講談社は2017年2月、手塚プロダクション、NTTドコモ、富士ソフト、VAIOの5社で「家族の一員になるロボット」の開発をコンセプトとする「ATOMプロジェクト」を発表。同年4月からは、毎号の付録の部品でATOMを組み立てられる「週刊 鉄腕アトムを作ろう!」を定期刊行している。読者は約2万人。2018年9月11日発売予定(地震の影響のある北海道など一部地域は配送が遅れる見込み)の第70号でATOMを完成させられることに合わせて、今回の会見が開催された。

講談社の奈良原敦子氏
講談社の奈良原敦子氏

 講談社 第四事業局局次長 ATOMプロジェクト・プロジェクトリーダーの奈良原敦子氏は「手塚治虫生誕90周年、講談社創業110周年を記念した事業として、読者自らがATOMを組み立てる『週刊 鉄腕アトムを作ろう!』を展開してきたが、やはり作るのが大変なので完成版がほしいという声もいただいていた。今回、その完成版を発売できることは大変うれしいことだ」と語る。

 出版社である講談社自身もATOMの開発に深く関わっており、全体の企画やプロデュース、販売だけでなく、鉄腕アトムのアトムらしさを感じさせる会話の基となる10万以上のシナリオやATOMから提供される50以上のコンテンツの作成を担当した。「AI(人工知能)の代表例として広く知られるIBMの『Watson』も、最初は手打ちの10万ほどのシナリオから開発が始まったと聞き、われわれも自身で取り組んだ。出版社が音頭を取ってロボットを作った理由が、このATOMにつまっている」(奈良原氏)という。

「ATOM」で提供される50以上のコンテンツ
「ATOM」で提供される50以上のコンテンツ(クリックで拡大) 出典:講談社
「ATOM」の機能の1つである「ラジオ体操をする」の様子。ATOMが合いの手を入れながらラジオ体操する(クリックで再生)

 この他、ATOMの開発では、手塚プロダクションがモデリングとキャラクターの監修などを担当。NTTドコモは、クラウドベースの「自然対話プラットフォーム」をATOMと連携させるとともに、「雑談対話エンジン」への新機能追加や「思い出エンジン」の新開発を行い、ATOMでるようできるようにした。富士ソフトは、コミュニケーションロボット「PALRO」を開発したノウハウをベースに、ATOMの設計開発を担当した。VAIOは、ATOMの制御を担う専用カスタムボードなどの回路基板実装を担当するとともに、完成版については長野県安曇野市の本社で組み立てを行っている。また、ソフトウェアのテストサービスを手掛けるデジタルハーツが、ATOMの品質サポートパートナーとしてサポートサービスを担当する。

ATOMプロジェクトの役割分担
ATOMプロジェクトの役割分担(クリックで拡大) 出典:講談社

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