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滴滴がソフトバンクと協力強化、ヤフー乗り換えやPayPayがタクシー配車と連携モビリティサービス

ソフトバンクと中国の滴滴出行(ディディチューシン)の合弁会社であるDiDiモビリティジャパンは2019年4月24日、東京都内で会見を開き、タクシー配車サービスの対象地域を東京都内や京都府内の一部地域に拡大すると発表した。同社は2018年9月末から大阪府内の一部地域でタクシー配車サービスを商用展開している。2019年度内に、北海道や兵庫県、福岡県などの10都市に対象地域を拡大する。

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 ソフトバンクと中国の滴滴出行(ディディチューシン)の合弁会社であるDiDiモビリティジャパンは2019年4月24日、東京都内で会見を開き、タクシー配車サービスの対象地域を東京都内や京都府内の一部地域に拡大すると発表した。同社は2018年9月末から大阪府内の一部地域でタクシー配車サービスを商用展開している。2019年度内に、北海道や兵庫県、福岡県などの10都市に対象地域を拡大する。


写真左からDiDiモビリティジャパンの菅野圭吾氏とPayPay 代表取締役社長 執行役員 CEOの中山一郎氏(クリックして拡大)

 対象地域の拡大に合わせて、ソフトバンクグループのサービスとも連携する。鉄道などの乗り換えルートを検索するスマートフォンアプリ「Yahoo!乗換案内」でタクシーの利用を選択すると、DiDiモビリティジャパンの配車サービスを通じてタクシーを呼ぶことができる。また、DiDiモビリティジャパンのサービスに加盟するタクシーでは、乗車料金の支払いで決済サービス「PayPay」を利用できるようになる。QRコードやバーコードの読み取り、提示が不要なタイプの決済をPayPayとして初めて提供する。

 会見では、DiDiモビリティジャパン発足後の事業の進捗(しんちょく)を振り返った。同社はまず、大阪市や豊中市など8市からなる大阪市域、泉大津市や和泉市など8市2郡からなる泉州エリアでビジネスを展開。配車アプリならではのメリットも発揮できており、大阪ではアプリで配車を依頼してから平均5分以内にタクシーが到着するという。また、6割のユーザーが車両が到着してから1分以内に乗車できており、配車した車両を探して迷うことも少ないとしている。

 乗客やタクシードライバー向けのアプリは日本仕様にカスタマイズしたものを投入した。乗客向けには地図アプリ「Googleマップ」から配車できるようにした他、乗車禁止区域の表示に対応した。タクシードライバー向けのアプリは、2週間に1回のペースでユーザーエクスペリエンスの改善を続けている。料金メーターや決済機といったタクシーの既存の設備とアプリの連携も進める。

加盟社3倍、配車回数は10倍に

 加盟するタクシー会社は半年超の期間で当初の3倍となる42社に拡大し、「1週間に1社のペースで増加している」(DiDiモビリティジャパン 取締役副社長の菅野圭吾氏)という。菅野氏は加盟するタクシー会社の業績にも配車サービスの効果が出始めていると紹介。あるタクシー会社では、配車サービス導入前と比較して、乗客を乗せている状態を指す実車率が5%改善し、営業収入は10%増加したという。車両の走行距離には導入前後で変化がなく、「これまでと同じ距離を走っても効率よく稼げている」(菅野氏)。

 配車回数は、サービス開始当初から10倍に増加した。増加要因となったのは、これまでタクシーユーザーとしては少なかった20〜30代を取り込めたことや、中国人観光客が日本でも利用していることだ。滴滴出行は中国で高いシェアを持っており、中国のユーザーが日本に来てもアプリをそのまま使えるようにしている。

 カスタマーサポート体制を手厚くし、電話やメールでの問い合わせは24時間365日の対応で、チャットでは中国語を使用可能だ。トラブル発生時などにDiDiモビリティジャパンが応対することで、中国人観光客を含めた乗客と、タクシードライバーの双方が配車サービスを安心して利用できるようにする。

 タクシー配車用のアプリは複数の企業が展開している。競争領域について菅野氏は「乗りたい人とタクシーをいかにマッチングさせられるかが問われる。ユーザー数とタクシーの台数のバランスも重要だ。しかし、最終的にはユーザーに選ばれるかどうかに尽きる」と語った。

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