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オープンソースCFD「HELYX」などのHPCアプリケーションをAzure上で提供CAEニュース

ヴァイナスは、マイクロソフトのクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」の販売店契約を東京エレクトロン デバイス(TED)と締結し、2019年4月から「HELYX on Azure」の提供を開始する。

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HPCアプリケーション on Azureを展開するヴァイナス

 ヴァイナスは2019年4月25日、マイクロソフトのクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」の販売店契約を東京エレクトロン デバイス(以下、TED)と締結し、同月から「HELYX on Azure」の提供を開始すると発表した。

 今回の契約締結により、同社はマイクロソフトのCSP(クラウドソリューションプロバイダー)パートナーとして、HPCアプリケーションの提供基盤の1つにAzureを採用。TEDがIoT(モノのインターネット)や組み込み分野で培ってきたAzureの技術サポートをベースに、“HPCアプリケーション on Azure”の提供を進めていく。

 設計者は、同社が開発するクラウド利用支援システム「CCNV(Cloud Computer NaVigation System)」を用いることで、CFD/CAE業務の効率化や最適設計のためのHPCアプリケーションをSaaS形式のサービスとして利用できる。PC環境から簡単にAzure上のCFD/CAEアプリケーションを利用できると同時に、煩雑なジョブの実行や管理、高速ファイル転送などが容易に行える。

「CCNV」による「HELYX on Azure」の実行イメージ
「CCNV」による「HELYX on Azure」の実行イメージ ※提供:ヴァイナス
自動車空力解析用モデルと解析結果
自動車空力解析用モデルと解析結果 ※提供:ヴァイナス

 また、今回、HPCアプリケーションの1つである企業向けオープンソースCFDソフトウェア「HELYX」をAzure上で動作させるHELYX on Azureのベンチマークを実施。独ミュンヘン工科大学の自動車空力解析用モデル(DrivAerモデル)による非圧縮定常流のCFD解析を行った結果、InfiniBandによる理想的なスケーラビリティが得られたことを確認できたという。

 具体的には、8並列計算時のクロックタイムを基準としてコア数、ノード数をパラメーターに並列数を増加させた際の計算速度向上率を計測。その結果、計算速度向上率が計算した全ての並列数(8〜128並列)において理想値とほぼ一致したという。

並列数に対する計算速度向上率の変化
並列数に対する計算速度向上率の変化 ※提供:ヴァイナス

 同社は今後、HPCアプリケーションとして、多目的最適設計探査システムや大規模で複雑な非定常データを動的モード分解し、機械学習処理で自動的に重要モードを抽出して分析するシステムなどのリリースを予定する。

 今回発表したHELYX on Azureの提供価格(税別)については、3コアのSmallモデルで月148万円からとなる。同社は、自動車、自動車部品、重工業業界を中心に、HELYX on Azureなどを15セット販売する目標(初年度)を掲げる。

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