デザインや仕様を統一したFA用制御機器第5弾、配線工数を削減し省スペース化:FAニュース
オムロンは、商品仕様を共通の設計コンセプトで統一したFA用制御盤内機器の第5弾として、6カテゴリー181形式の新製品を国内外に一斉発売した。デザインや仕様を統一することで、配線工数の削減や省スペース化に貢献する。
オムロンは2019年4月1日、商品仕様を共通の設計コンセプトで統一したFA用制御盤内機器の第5弾として、6カテゴリー181形式の新製品を国内外に一斉発売した。
スイッチング・パワーサプライ「形S8VK-WA」シリーズは、今回、出力容量960Wタイプが追加された。従来製品と比較してサイズが40%小型化している。プッシュインPlus端子台で接続し、保全が必要な場所をLEDと信号出力で示す「保全箇所をお知らせ機能」を備える。
温度調節器「形E5DC-B」シリーズは、ワンタッチで横連結できる構造を採用し、電源線や通信線をコネクターで接続して最大16台まで連結できる。プッシュインPlus端子台タイプで、サイズは22.5×90×90mm。盤内に収まりやすく、配線工数の削減に寄与する。
ターミナルリレー「形G6D-F4PU」「G3DZ-F4PU」シリーズは、プッシュインPlus端子台の導入により、配線やメンテナンスの工数を削減する。また、コモン配線や渡り配線が可能なダブルワイヤ方式を採用し、オプションとして短絡バーを用意。これにより、ねじ端子台タイプよりも使い勝手が良くなった。ソケット側の設計を最適化したことで、容量が従来製品比約67%アップした。定格電流は5Aとなる。
見えるコモン端子台「形XW6T」シリーズは、端子を挿入すると緑色のインジケーターが突出し、一目で結線状態を確認できる。インジケーターの確認だけで出荷前検査や配線メンテナンスが完了するため、点検工数を削減する。接続方法はプッシュインPlus端子台で、従来のねじ端子台と比較して幅方向で75%小型化している。
非常停止用押ボタンスイッチ「形A22NE-PD」シリーズは、独自のロックレバー連動接点機能を備えており、非常停止スイッチの操作部と接点部の取り付け不良を外部に通知できる。プッシュインPlus端子台の採用により配線工数を削減。配線を背面から挿入する構造で、上下方向の空間を確保する必要がないため、盤面設計の自由度が向上する。
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