ソニーがNVIDIAの自動運転プラットフォームとつながる、TRI-AD採用のHILSとも連携:自動運転技術
ソニーは、NVIDIAのユーザーイベント「GTC 2019」(2019年3月19〜21日、米国カリフォルニア州サンノゼ)において、解像度がフルHDや4Kの車載カメラ8台を自動運転プラットフォーム「DRIVE AGX Xavier」に接続するデモンストレーションを実施した。自動運転に対応できる高画質な複数のカメラ映像を取り込み、遅延なく同時に表示できることをアピールした。自動運転システムの開発で広く用いられているNVIDIA製品と車載向けCMOSイメージセンサーを連携させることにより、量産される自動運転車での採用につなげる。
ソニーは、NVIDIAのユーザーイベント「GTC 2019」(2019年3月19〜21日、米国カリフォルニア州サンノゼ)において、解像度がフルHDや4Kの車載カメラ8台を自動運転プラットフォーム「DRIVE AGX Xavier」に接続するデモンストレーションを実施した。自動運転に対応できる高画質な複数のカメラ映像を取り込み、遅延なく同時に表示できることをアピールした。自動運転システムの開発で広く用いられているNVIDIA製品と車載向けCMOSイメージセンサーを連携させることにより、自動運転車での量産採用につなげたい考え。
使用したのはCMOSイメージセンサー「IMX424」を使用したカメラ4台と「IMX390CQV」の4台で合計8台。IMX424は画素数が7.42Mピクセルの4Kで、長距離の物体検知に向けた製品だ。500m先の障害物を検知するには車載カメラにも4Kの解像度が必要になるという。IMX390CQVは画素数2.45MピクセルのフルHDで、LEDを使った信号機や標識を撮影したときに発生するLEDのちらつきの低減や、ハイダイナミックレンジでの撮影を両立する。どちらも0.1ルクスの低照度の環境での撮影に対応している。
また、DRIVE AGX Xavierだけでなく、より安価なNVIDIAのボードにもIMX424、390CQXや「ISX019」といったソニーのイメージセンサーが接続可能で、車両への搭載を想定した長さ3mの伝送ケーブルを使用しても遅延なく表示できることを紹介した。
今回のGTCでのデモは、ソニー製イメージセンサーとDRIVE AGX XavierをはじめとするNVIDIA製品が接続できたという段階で、物体の認識や学習には次の段階で対応するという。
NVIDIAの自動車向けシミュレーションのパートナーにも
DRIVE Constellationで使用するNVIDIAのシミュレーションソフトウェアのパートナー。各社との連携によって、よりリアルな車両やセンサーの動作、走行環境を再現する(クリックして拡大) 出典:NVIDIA
ソニーはセンサーのエコシステムパートナーとして、NVIDIAの自動運転シミュレーション向けのデーターセンターソリューション「DRIVE Constellation」と連携している。同ソリューションはトヨタ自動車、デンソー、アイシン精機の共同出資会社であるToyota Research Institute Advanced Development(TRI-AD)が採用を決めた。NVIDIAのシミュレーションソフトウェアに、センサーモデルとしてソニーのイメージセンサーを統合可能で、実在するセンサーの性能に基づいて仮想世界をセンシングすることができる。
NVIDIAはDRIVE Constellationでソニーを含めてさまざまなエコシステムパートナーと連携している。リアリティーのある仮想世界を生成するためのデータを持つことはNVIDIAのビジネスではないからだ。HDマップに関してはHEREやTomTom、ゼンリンが、車両の運動モデルに関してはCARSIMやIPG Automotiveが、センサーモデルではソニーのほかVelodyneやINNOVIZ、ANSYS、SIEMENSが参加している。走行シナリオやトラフィックモデルに関してもパートナーがいる。システムインテグレーションではAVLやdSPACEがパートナーとなっている。
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