「Toyota Safety Sense」第2世代、デンソーがセンサーの小型化を実現:安全システム
デンソーは、運転支援システム向けに普及タイプの新型単眼カメラを開発した。トヨタ自動車の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」の第2世代版で採用される。
デンソーは2018年1月29日、運転支援システム向けに普及タイプの新型単眼カメラを開発したと発表した。トヨタ自動車の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」の第2世代版で採用される製品で、レクサス「LS」の新モデルでも採用されたミリ波レーダーと組み合わせて搭載される。
Toyota Safety Senseの第2世代版は、自動ブレーキで新たに夜間の歩行者や自転車を検知できるようになった他、機能面では車線維持支援が追加された。2018年1月発売の「アルファード/ヴェルファイア」から設定されており、日本や北米、欧州を中心に順次採用車種を増やす計画だ。それ以外の地域でも、使用環境を確認しながら導入を検討していく。
開発したカメラは、新たなレンズの開発やイメージセンサーの高感度化によって夜間の視認性を向上させた。イメージセンサーはソニーセミコンダクターソリューションズ製だ。従来品と比較してカメラの体積を4割小型化している。
このカメラとミリ波レーダーの組み合わせにより、昼間と夜間の歩行者検知を実現した。さらに、パターン認識の高精度化により、自転車や日欧米の各種道路標識の認識にも対応している。白線認識のアルゴリズムを改良した他、道路の端を認識するアルゴリズムも追加。これにより、車線維持支援や車線逸脱抑制機能の適用範囲を拡大した。
LSにも採用されたミリ波レーダーは、歩行者検知性能の向上と小型化を両立した。ミリ波レーダーから照射する電波の照射回数を増やすことで検知感度を向上させ、車両前方を横切る歩行者に対する検知精度を高めた。レーダーの照射角度拡大によって照射角度調整のためのメカ機構を省略することができ、従来比で6割の小型化を達成した。
Toyota Safety Senseの第1世代は小型車向けを「C」、中大型車を「P」として車両タイプに合わせて使い分けてきた。センサーの構成は、Toyota Safety Sense Cがレーザーレーダーと単眼カメラ、Toyota Safety Sense Pがミリ波レーダーと単眼カメラの組み合わせだった。
第1世代であるToyota Safety Sense Pは「カムリ」「クラウン」をはじめとするセダン系や「ハリアー」「ランドクルーザー」などSUV系、「プリウス」「プリウスPHV」に搭載された。「アクア」「ヴィッツ」などコンパクトカーはToyota Safety Sense Cだった。
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