ニュース
ダイキンとNYKシステムズが協業、両社CADの連携強化で:メカ設計ニュース
ダイキン工業は、NYKシステムズとの協業について発表した。空調設備の設計や運用管理を効率化するシステムの共同開発、および両社のCADソフトの互換性強化などにおいて協業する。
ダイキン工業は2019年2月26日、NYKシステムズとの協業について発表した。空調設備の設計や運用管理を効率化するシステムの共同開発、および両社のCADソフトの互換性強化などにおいて協業する。
建築業界では、コンピュータ上に作成した建築物の3次元モデルに、建築ライフサイクル全体の情報を蓄積して一元管理し、業務の効率化、高度化に活用できるBIM(Building Information Modeling)の普及が進んでいる。
NYKシステムズは、BIMに対応するシステム開発で高い技術力を持ち、建築設備CADソフト「Rebro」を販売している。ダイキンは、空調機器の販売や保守サービスをはじめ、同社が持つ空調設備設計のノウハウを生かして、建築設備CADソフト「FILDER」やクラウド型の空調設計支援システム「DK-BIM」を提供してきた。
協業により、両社は、顧客の設備設計や管理を統合的に支援するためのシステムを共同開発する。まず、NYKシステムズのRebroとダイキンのDK-BIMの連携を強め、BIMモデルを活用した熱負荷計算や空調機器の自動選定および配置、冷媒配管選定などの機能を強化する。
また、RebroとFILDERのデータ互換性を強化し、双方のユーザーの利便性向上を図る。さらに、今後のBIM拡大を視野に入れ、ソフトの新機能を共同開発する。ダイキンでは、同年2月から自社販売網を通じてRebroを販売している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- BIM対応のクラウド型空調設計支援アプリケーションで業務の省力化を支援
ダイキン工業は、BIM対応のクラウド型空調設計支援アプリケーション「DAIKIN-BIMアプリケーション(仮称)」を発表した。人手不足が顕在化する建設業界で、空調機器関連業務の省力化を目指す。 - CAD「Vectorworks 2019」、大容量ファイル扱い時のパフォーマンスを大幅向上
エーアンドエーは、設計・デザイン向けCAD、BIMツールの最新バージョン「Vectorworks 2019」を2019年1月16日より発売する。大幅な作業環境と図面のグラフィック表現の改善により、ユーザーの業務を効率化する。 - BIMビュワーによる確認済証交付で確認申請プロセスを効率化
アーネストアーキテクツと日本ERIは、BIMビュワーを用いた電子申請により、戸建て住宅の確認済証交付に至った。確認申請用図書の作成期間を短縮し、審査機関側は、BIMソフトがなくてもWebシステムを介して確認済証が交付できる取り組みだ。 - 長谷工が2019年にBIM着工100%目指す、暮らしの情報を集積する「LIM」も構築へ
長谷工コーポレーションがICT活用とオープンイノベーション推進の方針について説明。3Dデータを基に設計施工を行うBIMの適用は、新築マンションの着工ベースで2019年度には100%になるという。マンションに設置したセンサー情報を収集するなどして暮らしに関わる情報を集積した「LIM」とBIMの連携も計画している - 2017年度の国内CAD、CAM、CAEシステム市場の調査結果を発表
矢野経済研究所は、国内のCAD、CAM、CAEシステム市場の調査結果を発表した。2017年度の同市場の規模は、前年度比2.9%増となる3550億円だった。 - 3DスキャナとCADを使って、大正時代の建築文化財を3Dデータで再現
下関市、NTTファシリティーズ、オートデスク、トプコンは、2014年から進めていた文化財の3次元化プロジェクトが完了したと発表した。設計・建設時だけでなく管理・運用面にもBIMモデルを活用するモデルケースにしたいとしている。